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「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置(CBEF)を使用して実施する、生命科学実験テーマ『植物の抗重力反応機構-シグナル変換・伝達から応答まで』(Resist Tubule実験)(代表研究者:保尊隆享 大阪市立大学大学院理学研究科教授)を開始しました。
平成24年10月15日(月)17時50分に、星出宇宙飛行士により実験準備が行われた後、18時32分にResist Tubule実験が開始されました。
Resist Tubule実験では、地上で滅菌したシロイヌナズナを使い、3種類の異なる実験を行います。1つ目は、種子が発芽した後に3日間生育させ、蛍光顕微鏡を使って細胞構造を観察します。2つ目は、1つ目と同じ様に育てたシロイヌナズナを冷蔵して地上に持ち帰り、観察します。3つ目は、発芽したシロイヌナズナを30日間生育させ、茎などの成長を観察・撮影した後に、遺伝子保存剤で処理・冷凍して地上に持ち帰り、解析します。
試料のシロイヌナズナは、野生型と様々な突然変異体を微小重力下で生育させます。重力がなければ、反応に至るまでのそれぞれの過程がストップするはずです。
このように微小重力下で生育させたシロイヌナズナを、地上あるいは宇宙の人工重力下で生育させたものと比較して、その成長のようすから遺伝子の働きや細胞内の構造変化に至るまでを詳しく調べます。
植物が重力に応じて、どのように信号を受け取り、全体に伝え、反応するか。このしくみが分かってくれば、地球上で植物の効率的な生産が可能になるでしょう。さらに微小重力下の宇宙空間で植物を育てる際にも大いに役立つと思われます。
Resist Tubule実験の詳細はこちらをご覧ください。
Resist Tubule実験紹介ページ: /kiboexp/theme/second/resisttubule/index.html
【代表研究者:保尊教授のコメント】
いよいよ宇宙での実験が始まり、わくわくしています。星出宇宙飛行士に実験操作をしていただけるのも、たいへん楽しみです。今回の実験を通して、植物の新しい重力反応のしくみがわかるものと期待しています。スペースシャトル退役後の打ち上げ手段の確保を始めとして、この実験の実現のために奔走してくださったJAXAや関係機関の多くの皆様に深く感謝いたします。
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