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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第450号

2011年9月27日

今週の国際宇宙ステーション(ISS)と古川宇宙飛行士

最初のISS構成要素打上げから4694日経過しました

第29次長期滞在クルー

マイケル・フォッサム(コマンダー、NASA)、古川聡(JAXA)、セルゲイ・ヴォルコフ(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は109日経過しました。

古川宇宙飛行士らは3名体制でのISS運用に忙しい日々を過ごす


「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)で食事をとる古川宇宙飛行士ら第29次長期滞在クルー(出典:JAXA/NASA)

「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)で食事をとる第29次長期滞在クルー(出典:JAXA/NASA)


「デスティニー」(米国実験棟)で作業する古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

「デスティニー」(米国実験棟)で作業する古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中の古川宇宙飛行士ら第29次長期滞在クルーは、3名体制で行うISS船内のメンテナンス作業や科学実験、軌道上訓練などに忙しい1週間を過ごしました。

古川宇宙飛行士は、「国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真菌叢評価」(Myco)実験のサンプル採取など、JAXAの実験に関する作業や、ISS船内で急減圧の緊急事態が発生した際の対応を確認するクルー全員と地上の管制官との軌道上訓練、米国の広報イベントへの参加などを行いました。

ISSへの物資の補給を行うプログレス補給船(45P)の打上げは、10月30日に予定されています。なお、45Pの打上げに先立ち、前日の10月29日、2011年4月からドッキングしていたプログレス補給船(42P)がISSから分離します。

新たなISS長期滞在クルー3名を乗せたソユーズ宇宙船(28S)の打上げは11月14日、古川宇宙飛行士ら3名を乗せたソユーズ宇宙船(27S)の帰還は11月22日に仮設定されています。


【Mini Column】

ISSの運用、クルーが3名体制と6名体制ではどう変わる?

9月16日に3名のクルーが帰還し、古川宇宙飛行士ら第29次長期滞在クルーは現在3名体制でISSを運用していますが、ISSの運用は3名体制と6名体制でどう変わるのでしょうか?

ISS長期滞在クルーの作業時間は1日に約8時間ですが、この中で行う作業は、科学実験、ISSの生活環境を維持するための定常的なメンテナンス作業、広報イベントなどその他の作業に大きく分けられます。

このうち、定常的なメンテナンス作業の量は人数が増えても減ってもあまり変わらないので、6名で協力・分担して行っていた作業を3名で行うことになり、クルー1名あたりの作業量が増えます。増えた分の作業をこなしながら、科学実験やその他の作業も行うため、クルーの生活はとても忙しくなります。

新たなクルー3名がISSに到着するまで、古川宇宙飛行士らは3名体制でのISS運用に忙しい日々を過ごします。

宇宙空間に人間の暮らせる環境を作り出すため、ISSの定常的なメンテナンス作業は必要不可欠です。また、クルーの健康を保つために必要な日々の運動や睡眠、休息の時間も大切です。忙しい生活の中の限られた作業時間で、残された長期滞在期間中に予定されている科学実験などの任務に取り組むのは大変なことですが、古川宇宙飛行士自身も「引き続き、全力で取り組みます」と新たな決意を語っています。

頑張る軌道上の古川宇宙飛行士に、皆様からのますますの応援をよろしくお願いいたします!

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1209日経過しました

マランゴニ対流実験、Myco実験のサンプル採取などを実施

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)にて、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」の第4シリーズを実施しています。

第4シリーズの実験では、シリコーンオイルで形成された直径3cmの液柱に発生するマランゴニ対流の遷移現象を解明します。液柱の両端の温度差を大きくし、対流を強くすることにより発生する様々な流動パターンについて、その対流および温度分布を詳細に観察することで振動遷移条件や遷移プロセスを明らかにします。また、意図的に液柱の分離や再生成を行い、それぞれの状態でマランゴニ対流の観察を行います。この実験は、2011年12月頃まで継続的に実施する計画です。

そのほか、「国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真菌叢評価」(Myco)実験のサンプル採取を9月22日に実施しました。


【Mini Column】

JAXA PCG実験は地上で暮らす私たちの生活にどうつながる?
試料を手にする古川(左)、ヴォルコフ(右)両宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

試料を手にする古川(左)、ヴォルコフ(右)両宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

9月16日、4回目の「タンパク質結晶生成実験」(JAXA PCG)で生成されたタンパク質結晶の試料が地上に回収されました。

この実験では、重力による対流や沈降のない微小重力環境を利用して、様々な疾病の治療薬の開発に繋がるタンパク質や、環境負荷の少ない新しいバイオ燃料開発などに関わるタンパク質の高品質な結晶を生成します。

今回生成されたタンパク質結晶の試料の中には、がん治療につながるタンパク質も含まれます。がんが増殖するとき、周りにがんに栄養を与える血管が生じることがあり、血管新生と呼ばれます。この血管新生の主な原因となるタンパク質の高品質な結晶を生成し、構造を詳細に分析することで、その働きを抑制し、がんを兵糧攻めにして治すことができる新薬の開発へつながることが期待されます。

古川宇宙飛行士はTwitterにて、「その他にも、将来につながる重要なタンパク質がたくさん。地上の我々の生活をより豊かにしてくれます」と、JAXA PCG実験が私たちの生活にどうつながるかについてツイートしています。

インフォメーション

10月15日(土)開催、筑波宇宙センター特別公開~つくばにおいでよ!~

10月15日(土)、「つくばにおいでよ!きみと宇宙がつながる場所」をキャッチフレーズに、「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開を今年も開催します。

当日は、米国ヒューストンと筑波宇宙センターを結んで星出宇宙飛行士がライブ中継で講演を行うほか、JAXA職員による宇宙医学生物学などの講演会、「きぼう」運用管制室や宇宙飛行士訓練設備の特別公開など、盛りだくさんのイベントを用意してお待ちしております。

イベントの詳細や筑波宇宙センターへのアクセスなどの詳細はホームページをご覧ください。多くの皆様のご来場をお待ちしています。

「第9回航空機による学生無重力実験コンテスト」参加者募集中

JAXAは、「第9回航空機による学生無重力実験コンテスト」に挑戦する学生の募集を行っています。本コンテストは、学生の皆様から航空機の無重力(微小重力)環境で実施したいアイデアを募集し、選定されたチームが自ら実験装置を製作し、実際に航空機に搭乗して実験を行うものです。提案内容に制限はありません。

募集締切りは10月23日(日)です。詳細はホームページをご覧ください。皆様からのご応募をお待ちしています。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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