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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

アサイン解除

2018年10月 1日

みなさん、こんにちは。10月、新しい月となりました。
6月3日に地球に帰還して4ヶ月が経過し、リハビリやデブリーフィングも終了し、おかげさまで、東京でのミッション報告会も大盛況に終えることができました。
今月より、晴れてアサイン解除を受け、「ミッションに任命されていない宇宙飛行士」として、筑波宇宙センターを拠点に勤務をすることになります。

宇宙飛行士の仕事というと、ミッションに向けて色々な国で訓練を受けたり、宇宙ステーションに滞在してさまざまな宇宙実験などを行うイメージが強いかもしれませんが、実際のところは、次のミッションへ任命を受けるのを待ちながら地上業務を行っている時間のほうが、ずっと多いのではないでしょうか。
あまり知られていない(というか、注目を浴びない)宇宙飛行士の地上業務は、どんなものなのかご紹介したいと思います。

まず大切なのは、宇宙飛行士としての知識や技能を維持するための訓練です。ミッションに向けて準備を進めている飛行士ほどではありませんが、語学のレッスンを続けたり、新しい機能が追加されていく日本実験棟「きぼう」の複雑なシステムについて勉強して、最新の知識を維持する必要があります。
ヒューストンに勤務しているときにNASAの所有するT-38という練習機で行っていたように、日本でも航空機による飛行訓練を行うことになります。宇宙飛行士になる前からパイロットとして働いていた油井飛行士や大西飛行士と違い、公式のライセンスを取って飛行機を操縦するというのは、わたしにとっては新しい挑戦となるので、今から楽しみです。

続いて重要なのは、技術業務(テクニカル・ジョブ)と呼ばれる、さまざまな仕事です。
大西飛行士のように宇宙ステーションとの交信役(J-COMと呼ばれます)として「きぼう」管制チームの一員として、実オペレーションの支援を行うことがあるかもしれません。
あるいは、これから「きぼう」で使われる新しい実験装置や機器の開発の中で、運用者としての意見を述べたり、実際に地上モデルを操作してアドバイスを行うことがあります。
来年末から予定されている野口宇宙飛行士のミッションに向けての準備も少しずつ始まっており、支援チームの一員として、打合せなどにも参加します。訓練で忙しい当人に代わって、宇宙飛行士の立場で要望を出したり、情報収集を行います。

もちろん、自分が経験させてもらった貴重な体験を広く一般に共有するのも大切な仕事です。
東京でのミッション報告会が終わったとはいっても、これから青森県八戸市、徳島県徳島市、千葉県市川市、茨城県つくば市、福井県坂井市での報告会が予定されています。
また、常日ごろからJAXA宇宙飛行士に対する講演依頼もたくさんいただいており、わたしもJAXA飛行士のひとりとして、これからいろいろな案件に対応させていただくことになっています。

いずれの仕事も、宇宙飛行を行う前のいわば「見習い」だった頃とは、また違った視点で取り組むことができるのではないかと、今からワクワクしています。
これからの実際の活動の様子については、本ブログを通してご紹介していきたいと思います。



 
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