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2017年8月30日
「きぼう」運用の主役である管制官には、いろいろな「ポジション」があります。
宇宙実験棟のシステムは複雑で、専門分野ごとに分担が決まっているのです。
(詳しくはコチラ)
J-FLIGHT(JAXA Flight Director)
言わずと知れた、みんなのリーダー。フライトディレクターは、現場では「ジェイ・フライト」と格好良く呼ばれています。ヒューストンなど、他国のコントロールセンターで指揮をとるフライトディレクターたちと相談したり、ミッションの成否に関わる重大な決断を下したりと、責任の重いポジションです。
J-COM(JEM* Communicator)
*JEMとは、Japanese Experiment Module(日本実験棟)のことを言います。
「ジェイ・コム」は、宇宙ステーションで仕事をする宇宙飛行士との交信役。コミュニケーションのスペシャリストです。最近、ミッションを終えて筑波宇宙センターで勤務を始めた大西飛行士が、J-COMとして働くようになりました。宇宙飛行士同士で、宇宙と地上との交信が、今から楽しみです。
CANSEI(Control and Network System, Electrical power, ICS communication officer)
英語で正式名称を書くと、とんでもなく長い名前です。けっこう強引に、「カンセイ=管制」というポジション名をつけた感じもしますが、その任務は、「通信」と「電力」という、「きぼう」の生命線を担当する、大変重要なポジションです。
ところで、「きぼう」は、独自に電力を作る機能がありません。「カンセイ」のみなさん、ヒューストンの管制センターにいる担当者と協力して、宇宙実験や「きぼう」で行うさまざまな活動に必要な電力を確保してくれます。
FLAT(Fluid and Thermal officer)
「フラット」というポジションが担当する「熱制御」は、電力・通信と同じくらい、クリティカルなシステムです。
日が当たると超高温になり、陰に入ると超低温になる宇宙空間は、宇宙船の機器にとって、とても厳しい環境で、何もしなければ、すぐにオーバーヒートしたり、凍り付いたりして、故障してしまいます。もちろん、宇宙船の内部で生活をする宇宙飛行士のために、適切な船内環境を整える必要もあります。
彼らの働きがあって、45分ごとに繰り返す宇宙の昼と夜のサイクルの中で、「きぼう」は稼働を続けることができるのです。
ARIES(Astronaut Related IVA* and Equipment Support)
*IVAとは、Intra-Vehicular Activity(船内活動)、つまり宇宙飛行士が宇宙ステーション内で行うさまざまな活動のことを言います。
「アリーズ」のみなさんは、宇宙飛行士のお母さん役です。宇宙実験に必要な機材や道具が、「きぼう」のどこにあるのか、すべて知っていて、いつでも助けてくれます。
「おかーさーん、あれ、どこにあったっけ?」「そこにしまってありますよ」「おかーさん、探したけど、ないよー」「じゃあ、きっとあそこですよ」「あ、見つかった!ありがとう!!」
その代わり、使った道具は、きちんと元のところに戻さないと、怒られてしまいます。
KIBOTT(Kibo Robotics team)
ちょっとかわいい名前の「キボット」のみなさんは、その名の通り、「きぼう」のロボットアームとエアロックの操作に関わるスペシャリストです。今、世界で大注目の小型衛星の放出の主役、花形です。地上からの遠隔操作で、あんな巨大なロボットアームを操縦するなんて、絶対面白いに違いません。
J-PLAN(JAXA Planner)
「プランナー」というお名前のごとく、宇宙飛行士が関わるものだけでなく、「きぼう」で行うすべての活動のスケジュールを担当しています。NASAの担当者と密に連絡を重ね、JAXAが計画した科学実験がすべて実施できるように調整します。また、実験が想定通りにいかなかったり、機器の故障があったりすると、この「ジェイ・プラン」のみなさんが、スケジュールの組み換えを行ってくれます。
宇宙ステーションでは、科学実験が思う通りにいかなかったり、大切な機器の小さな不具合というのは、本当に良くあることなので、「ジェイ・プラン」はいつも(?)大忙しです。
Tsukuba GC(Tsukuba Ground Controller)
そして、縁の下の力持ちが「つくば・ジーシー」。筑波宇宙センターから行う運用管制の設備を、365日24時間体制で、常に守ってくれます。運用管制室が宇宙と繋がることができるのも、彼らの休みない仕事のおかげです。
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