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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

体力トレーニング

2018年8月17日

(出典:JAXA)

忙しいと、ついつい足が遠くなりがちなトレーニング・ジムですが、最近はデブリーフィングも終わり、毎日体を動かす時間を持つことができています。おかげで体の調子が良いこと!ホントは忙しくても、きちんと時間を作って体力トレーニングをするべきですね。

まあ、地上ではサボってしまうこともある体力トレーニングですが、宇宙ステーションに滞在中は、毎日確実に2時間ほど行わないといけません。重力のある環境では、立ったり歩くだけでも、足や体幹の筋肉が働いて姿勢を保ってくれるので、自分では気にしていなくても、全身の筋肉に常時ある程度の刺激が加わっているのですが、なんでもフワフワ浮いてしまう宇宙空間で何もしなければ、ベッドに寝たきりの状態と一緒で、体はどんどん弱っていきます。

現在の宇宙ステーションには、ARED(エーレッド:Advanced Resistive Exercise Device)という素晴らしい筋トレマシーンが備え付けられており、1台でいくつもの筋トレ種目をこなすことができます。

先日、ミッション前後に測定した筋力や骨量のデータを見せてもらう機会がありましたが、このトレーニング・マシンのおかげで、ミッション前とほとんど変わらない筋力や骨量を維持することができていました。
ただ、器具を使ったウェイトトレーニングですので、種目によってターゲットとなる筋肉に対して負荷をかけるのが主となります。日常生活やスポーツのように色々な筋肉を協調して働かせるには、ちょっと応用がきかないとも、同時に感じながら、地上に帰ってきました。

(出典:JAXA)

地上に帰還してからのリハビリテーションでは、長期宇宙滞在で失われたバランス感覚や柔軟性を取り戻す運動とともに、メディシンボールという「おもり」を持ち上げたり、投げたりすることで、全身の筋肉を協調して働かせるような練習を繰り返しました。
歩いたり、走ったり、スキップしたり、片足でジャンプしたり、単純で簡単だろうと思われるかもしれませんが、バランス感覚や体の色々な場所の筋肉を同時に使う必要があり、宇宙から帰ってきたばかりの頃は、とても難しく感じました。

リハビリも終了して、すっかり元通りの体調となり、今日も、ウェイトトレーニングをしたり、トレッドミルで走ったりしてきましたが、何の苦労もなく運動できるようになった人間の体の再適応能力に感心してしまいました。



 
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