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2018年8月20日
前回は、筋力トレーニングの話でしたが、心肺機能や持久力を養うための運動器具も、宇宙ステーションに備え付けられています。
こちらの写真が、宇宙ステーションのランニングマシンです。
「おいおい、無重力でどうやって走るんだい?」と疑問をお持ちの方は、わたしが肩から腰につけている「ハーネス」と、ランニングマシンから伸びる「白いバンド」にご注目ください。この「ハーネス」と「バンド」で、体全体をランニングマシンの回るベルトに押し付けながら、宇宙ではジョギングやランニングを行うのです。
体をランニングマシンに引き付ける「バンド」の力は一定なので、「ハーネス」と「バンド」を繋げている金属製のリングの数を増やしたり、減らしたりすることで、どれぐらいの負荷(重さ)が掛かるか調整することができます。(もちろん、どのくらいのスピードで走るか、回転ベルトの速さを変えることで、同じ重さでも、負荷は大きく変わります)
本来は、地上にいるときの自分の体重くらいの重さに調整するのが理想なのですが、難しいのは、体に掛かる重さを、肩と腰だけで引き受けることになるので、その状態でドシドシと走っていると、だんだん両肩が痛くなったり、腰の締め付けが苦しくなってきてしまうことです。
結局、元々の体重よりやや軽めの負荷で、走るスピードを速くしたり、あるいは一定時間ごとに速く走ったり、ゆっくり走ったりを繰り返す方法(インターバル・トレーニングと言います)を使って、心肺機能や持久力のトレーニングを行っています。
ちなみに写真では床に足をつけているように見えますが、このランニングマシンが設置されているのは、壁になります。つまり、床を見ながら走っているのが本来の(?)向きです。
地球が見れる窓なんかが目の前にあったら最高なのですが、宇宙ステーションの窓「キューポラ」は、この写真の奥にある筋トレマシン「ARED(エーレッド)」と同じ場所についています。
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