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2017年12月15日
打上げ2日前となりました。今日は、工場で組み上げられたロケットと宇宙船を引き出して、発射台に据え付ける作業が行われます(「ロールアウト」と呼ばれます)。
ロシアの伝統で、このロールアウトは、われわれプライムクルーが見に行くことはありません。次にロケットと宇宙船を目にするのは、打上げのまさに当日となります。
プライムクルーに代わって、ロールアウトに問題がないことを確認するのが、バックアップクルーの大きな仕事でもあります。
今回は、わたしが7月末バックアップを務めたときの写真をご紹介したいと思います。
組み上がったロケットと宇宙船は、このように貨物列車によって発射台まで運ばれます。列車のスピードはとてもゆっくりしていて、作業員が横に歩いて付き添いながら進んでいきます。
最近は、ソユーズ宇宙船の打上げを見学するツアーがロシアはもとより、ヨーロッパでも人気らしく、たくさんの観光客も、このロールアウトのときから現地を訪れています。いまやバイコヌールは、宇宙観光都市と言ってもいいくらいです。
いよいよ発射台まで到着。安全点検のため、たくさんの作業員が忙しく立ち働いています。3人の宇宙飛行士を打ち上げるのに、こんなにも多くの人が汗を流してくれているのだと実際に目にすると、胸が熱くなります。
さて、発射台は大きな穴が開いていて、ロケットのお尻を、その穴に落とし込むようにしてロケットを据え付けます。バックアップクルーは、その穴の中から、だんだん起立していくロケットを見学させてもらえるのですが、その迫力たるや圧巻です。
このロケット据え付け作業も、ゆっくりゆっくり、時間をかけて安全確認をしつつ行われます。まるで壊れ物か、赤ちゃんのような扱いです。
間近で目にするロケットはピッカピカの新品。まるで新車に初めて乗り込むようなワクワク気分になります。
早朝から始まったロールアウトが完了すると、もうお昼近く。
ここから、打上げ日に向けて、さまざまな点検作業や、燃料・酸化剤の注入などが行われていきます。射場担当のスタッフの仕事は、まさにこれからが佳境となります。
(注)今回、ご紹介した写真は、今年7月末にわたしがバックアップクルーを務めた際に撮影したもので、12月17日に予定されている打上げに使用されるロケットとは別のものとなります。
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