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2017年9月18日
国際宇宙ステーションでの、約半年にわたる長期宇宙滞在。宇宙飛行士のストレス解消の、大きな助けとなるのが、「食事」です。
アメリカとロシアが製造している標準宇宙食を中心に、日本やヨーロッパも独自に宇宙食を開発していて、自国の宇宙飛行士に対して提供しています。
とはいっても、宇宙飛行士は、食べたいものを好きなだけ自由に持っていけるわけではありません。宇宙ステーションに物資を補給する宇宙船の運行は必ずしも一定間隔ではなく、急なスケジュール変更もたびたびですので、ひとりひとりの宇宙飛行士に合わせた食事メニューを毎回準備していたら大変だからです。
このため、USOS(United States Operating System)と呼ばれる米・日・欧・加の宇宙飛行士には、通常は、「標準食」と呼ばれるアメリカ製の宇宙食が用意されます。同時期に宇宙ステーションに滞在している3~4人のUSOSの宇宙飛行士に対し、2週間ごとに決まったメニューで食事が提供されるのです。
2週間分の食事が詰まったパックを開けたときは、みんなハッピー。それぞれ好きなものに手を伸ばします。でも、日にちが経つにつれて、人気のメニューは姿を消し、みんなが食べたがらない宇宙食が残ってきます。2週間経過するまで、新しいパックを開けることは許されません。
ミッションが始まったばかりの頃は、どの宇宙食も目新しく、それなりに美味しく食べれるそうです。でも、同じメニューが2週間ごとに巡ってくるので、どうしても飽きてきてしまうとも聞きます。例えば、6ヶ月の宇宙滞在をするならば、同じメニューを12回繰り返すことになりますから、まあ、飽きもするでしょうね。
そんなクルーの心を慰めてくれるのが、「個人食」と呼ばれる宇宙食です。
実は、2週間分の「標準食」とは別に、一部、宇宙飛行士が自分の好みで選ぶことができるのです。宇宙飛行士が食べる食事の全体量からすると、だいたい1/4くらい。
日本人宇宙飛行士は、この枠を使って、「宇宙日本食」を軌道上に持ち込んでいます。もちろん、日本食に限らず、アメリカの宇宙食でも、ロシアの宇宙食でも、持っていくこともできます。
祝日やクルーメンバーの誕生日など、特別な日の夕食では、みんなとっておきの宇宙食を交換し合ってお祝いをするそうですよ。
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