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2017年12月14日
約一週間ぶりに再会したソユーズ宇宙船MS-07号機は、フェアリングというロケットに搭載するときの覆いに包まれ、まさに「箱入り娘」となっていました。
前回のフィットチェックでは別室で確認した、さまざまな貨物が搭載されていて、内部は、打上げのときとほぼ同じ状態になっています。
宇宙船のシステムそのものは、前回、本番で使用する宇宙服を着て確認を行いましたので、今日の作業は、積み込まれた貨物について、どこに何が搭載されているのかをチェックするのが目的です。
われわれは宇宙ステーションまで2日間かけてランデブーを行う予定ですので、例えば、その間に飲み食いするための食事や飲料水などの場所を知っておくのはとても大切です。
また軌道投入が終わったら宇宙服を脱いで、新しい下着とブルースーツに着替える必要もあります。メインエンジンの噴射の合間には、仮眠を取る時間もありますので、寝袋も取り出しやすい場所に格納しておいてもらわないといけません。(ちなみに、この寝袋は、そのまま宇宙ステーションに持ち込んで、約半年のミッション期間中、自分のベッドとなります)
何よりも大切なのは、「居住モジュール」に設置されているトイレの使い方。これは星の街でしっかり訓練を受けてきましたので、理論上は、ばっちり大丈夫なハズです。
ちなみに、このソユーズ宇宙船のトイレは、大・小どちらも対応しているものの、固形の排泄物は袋に入れて狭い船内に保管しないといけないので、ほとんどすべての宇宙飛行士は、打上げ直前に浣腸をしておなかの中を空っぽにして、宇宙ステーションに到着するまでは大丈夫なようにして行きます。
・・・というわけで、真のトイレ・オペレーションは、おそらく宇宙ステーションについてから。
第一回目のフィットチェックに比べると、今日の第二回目の作業量は、それほどでもありません。でも、打上げ前のクルーによる最後の目視点検ということで、現場の緊張感はピリピリ肌に感じるほどです。
作業を終えて、プライムクルーのシュカプレロフ船長、バックアップクルーのプロコピエフ船長から、「点検終了、異常なし」との報告が終わると、現場の責任者・担当者の顔がホッとゆるむのが傍から良く分かりました。
打上げ前の、本当に最後の山場が、このフィットチェックなのです。あとはこのまま打ち上がるのみ。
現場のみなさんが口々に、「宇宙船もロケットも万全だから、安心して頑張って来いよ〜!」と声をかけてくれるのが、温かく、大変ありがたいものでした。
宿舎に帰る前に、お隣の敷地にあるロケット組み立て工場にお邪魔し、自分たちを打ち上げてくれるソユーズ・ロケット(ロケットの名前も、宇宙船の名前も、どちらも「ソユーズ」なので、まぎらわしいですね)を見学してきました。
新品でピカピカの美しいロケットです。
明日、1・2段目と3段目、そして宇宙船が組み上げられ、明後日には貨物列車にひかれて打上げ射場に据え付けられる予定です(「ロールアウト」と言います)。
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