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2017年9月20日
宇宙に限った話ではなく、食事とともに、着るものがあってこそ、文化的で快適な生活を送ることができ、元気に仕事や勉強に励むことができます。
長期にわたって宇宙滞在する宇宙飛行士のために、ファッショナブルではありませんが、機能的な衣服が準備されています。
宇宙では洗濯をする手段がありませんので、すべての衣服は使い捨てです。このため、シャツは3日に1枚とか、パンツは2日に1枚とか、身につけるすべてのモノに関して使用頻度が決められています。
「毎日下着を替えないのか~、うへぇ」と思われる方もいるかもしれませんが、例えばキャンプとか登山とかで、長い期間にわたって野外で生活をするときにも、必ずしも毎日衣服を替えるわけではありませんので、そういうものだと思えば平気なものです。
先輩宇宙飛行士によると、宇宙ステーションの内部の室温は涼しくて、普通に作業をする際には汗をかくようなことはありません。また、身につける服も無重力でフワフワと浮いていて、常に肌に密着しているわけではなく、連続して着続けても、汚れや汗臭さが気になることはないそうです。
ちなみに、軌道上からの広報イベントで着るブルースーツやミッションロゴの入ったポロシャツは、晴れの舞台に備えての一張羅です。約半年の宇宙滞在中に数枚しか支給されないので、汚さないように大切にあつかわれています(普通の仕事日は、ただのTシャツを着て過ごします)。
ところで、6ヶ月もの長期間にわたって衣服を使い捨てにするとなると、その量は膨大なものになります。なんだかもったいない気もしますが、宇宙環境で洗濯をする手間と労力に比べると、どんどん新しいモノを打ち上げて、着古したものは捨ててしまうというのが、現状では一番コストがかからない方法のようです。
地球の周回軌道にある国際宇宙ステーションならば、それでもいいのかもしれませんが、将来、月や火星など、もっと長い期間にわたって遠くに行くミッションを考えると、「宇宙洗濯機」の開発はあっても良い気がしますね。
ちなみに、宇宙ステーションではシャワーやお風呂もありません。
石けんを含ませて濡らしたタオルで体を拭き、髪の毛は、すすぎのいらないシャンプーで洗って水を含ませたタオルで拭き取って終わりです。
機械やコンピューターであふれた未来的人工環境の宇宙ステーションですが、宇宙飛行士が文化的で快適な生活を送るのは、なかなか難しいところもあります。
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