寸劇、とある平穏な（？）日常

2017年8月31日

筑波GC：「Jフライト、昨日発生したヒューストンとの国際回線の断線の原因が確認できました。すでに復旧済みです」

Jフライト：「了解です。ありがとうございます。じゃあ、今日の小型衛星は予定通りに実施できますね？」

Jプラン：「Jフライト、こちらJプラン。その通りです。すでにヒューストン側に周知して、支援の準備をいただいています」

キボット：「こちらキボット、コピー（了解）です。キボットもサポート準備できてます」

Jフライト：「Jプラン、キボット、ありがとうございます。フラット、昨日、宇宙ステーションのクルーから『きぼう』の室温が低くできないかリクエストが来てたそうですけど、状況を教えてください」

フラット：「Jフライト、こちらフラットです。室温設定を1℃下げています。3℃以上設定を変えると、今実験中のタンパク質結晶化実験に影響が出る可能性があります」

Jフライト：「フラット、こちらコピー（了解）です。Jコム、タイミングを見てクルーに室温が大丈夫かどうか聞いてみてもらえる？」

Jコム：「はい、Jコム、コピー（了解）。あと30分くらいで朝のクルーミーティング（地上管制センターとの打合せ）が始まるので、そのときに質問します」

Jフライト：「それでオッケーです。フラット、もしクルーが、もう少し涼しい方が良いって言うなら、もう1℃温度を下げるのは大丈夫ですか？」

フラット：「問題ないです」

Jフライト：「今日、『きぼう』での最初のタスクは、故障した冷凍庫（科学サンプルの保管に使う）の修理だけれど、準備はどうですか？」

アリーズ：「アリーズです。予備のユニットは、『きぼう』船内保管庫に置いてある保管袋の中にあります。保管袋の識別ナンバーは、1234-Aです」

Jコム：「Jコム、コピー（了解）しました。識別ナンバー、1234-Aですね」

アリーズ：「グッド・コピーです」

Jフライト：「Jフライトもコピー（了解）しました」

カンセイ：「Jフライト、こちらカンセイ」

Jフライト：「はい、こちらJフライト。カンセイ、どうぞ」

カンセイ：「はい、カンセイです。冷凍庫修理のタスクですが、上流の電力の遮断が終わりました。いつでもクルーにタスクを始めてもらって大丈夫です」

Jフライト：「コピー（了解）。Jコム、朝のミーティングで、その情報もクルーに伝えてもらえる？」

Jコム：「コピー（了解）です。」

・・・ヘッドセットをつけて、ミッションコントロールルームの定位置に座る管制官たちが、こんな風にポンポン会話を交わしながら、毎日の『きぼう』運用が行われています。まるで映画かドラマみたいですが、筑波宇宙センターの日常なんです。

（注意：上のシナリオは、想像に基づくもので、実際の機器や『きぼう』の運用を正確には再現はしていません）