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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年11月18日

Soyuz 45S
Photo:NASA/Jeff Williams


一昨日のリハビリのあと、担当の神山コーチから、

「大西さん、明日はプールを使いましょう。プールで歩いてもらいます」

と言われ、私は

(プールで歩くだけか、楽勝そうだなヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪)

と思っていたのですが、さて。

昨日は最初に少しバイクマシンを漕いで、いつものバランス運動のあと、後半にプールでした。
アストロジムのプールを使うのは初めてです。
25mくらいのメインプールの横を素通りし、その奥に連れていかれ、少し広くなったエリアの床の上に立つように言われました。

??

不思議に思って聞くと、ここがそのリハビリ用のプールになるそうです。
NASAのトレーナーで同じく私のリハビリを担当してくれているマークがパネルを操作すると、私が立っていた足元の床が沈み始め、身体が水の中に沈んでいき、途端に私の周囲に2m×3mほどのプールが出来ました。

すごいな、これ。
温水プールで丁度よい温かさです。
思えば、ISSから帰還後いつもシャワーだったので、お湯に浸かるのは本当に久しぶりです。

「これ、いいね(^O^)」

と言うと、マークが ニヤリと笑いながら、

「その言葉、やってみるまで取っておいた方がいいぞ」

((((;´・ω・`)))!?

いやーな予感。

マークが再び操作パネルをいじり始めると、私の足元の床が動き始めました。
トレッドミルのように床が水中で動くようになっているのです。
もちろん、私はその場所に留まっていられるように、その床の上で歩くしかありません。
歩くというよりは、小走りくらいの速さです。
水中で走っているというのも、何とも変な感じです。

それにしても、結構きつい。。。。

水の抵抗に逆らって走っているので、浮力で身体は軽いとは言え、下半身の力を結構使わなければいけません。

と、マークが再び操作パネルをいじりました。

すると今度は私の前方から、ジェットバスのような水流が私に向かってきました。

ちょっwww 聞いてない。

マークの言っていたことが今になってわかりましたが、とにかく水中で走るしかありません(;´Д`A

やはりリハビリは甘くないです。
でもそのあとの、ジャグジーでのストレッチは至福の時間でした。


さて、デブリ―フィングが続いています。
ISSの清掃や、カメラ、ビデオ、訓練、消耗品などなど。
色々な項目のスペシャリストの方々に、ケイトと私がISSで感じた不便なところや良かったところを情報共有しています。
昨日の早朝は、JAXA関連のデブリーフィングも電話会議で行いました。

そうそう、ここまでのリハビリが順調に進んでいるので、来週はリハビリを筑波で実施することになりました。
帰還後のリハビリをJAXA宇宙飛行士が国内で実施するのは、今回が初めての試みになります。
ヨーロッパの宇宙機関ESAの飛行士などは、もう既にカザフスタンからそのままヨーロッパに帰っているので、JAXAも将来的にはそういったことが出来るようになると良いと思います。
何しろ、帰還直後の飛行士の身体のデータは貴重なので。

リハビリに加えて、より詳細なデブリーフィングも行う予定です。
私がISSで実施した実験・研究の中には、まだまだ絶賛継続中のものや、今後も何期かにわたって実施されるものも多いので、それらについて早めにフィードバックを行うことで、早期にハードウエアや手順の改善を行うことが出来ます。

今日の写真は、ISSからジェフが撮影した、ソユーズ45S宇宙船です。
私たちのミッションのPRビデオの制作が始まっていますが、その素材の中からの1枚です。
構図といい、一瞬のシャッターチャンスを逃さないところといい、さすがジェフと唸らされました。



 
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