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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年9月19日

材料科学実験機器のサンプル交換作業

材料科学実験機器のサンプル交換作業


9/19

今日、1人の偉大なCAPCOM(キャプコム)が現役を引退しました。
その名を、Hal Getzelman、皆から「ハル」と呼ばれた人です。
CAPCOMとして多くのミッションを支え、またインストラクターとしても多くの後輩を養成しました。
私もCAPCOM訓練で大変お世話になった方です。
歴代ISSのCAPCOMで最も多くのシミュレーション訓練に参加した男。
そして歴代1位か2位(←このへんあいまい)の回数コンソールシフトに入った男。
その、いつでもクールな通信スタイルは私を含め、多くのCAPCOMの憧れでもありました。 今日のOrbit-2シフト(昼から夕方まで)を最後に、とうとう引退です。 皆に惜しまれながら、最後まで格好良くコンソールを去っていったそうです。
さようなら、ハル(´゜ω゜`)

あ、CAPCOMというのは、ヒューストンの管制センターでISSとの交信を行う通信官のポジション名です。
それぞれの管制センターに同様の役割のポジションがあって、つくばの管制センターでは、「J-COM(ジェイコム)」と呼ばれています。

今日も盛りだくさんな1日でした。
静電浮遊炉のアース接続に始まり、ケイトが参加している研究のお手伝い、そしてアメリカのLABモジュールにある材料実験用ラックに入っているNASAとESAの共同実験機器のサンプル交換を実施しました。
サンプルの片側を高温もう片側を低温にして、1cmあたり150度もの温度勾配をかけることの出来る機器です。
この機器の操作は私は今回が初めてで、緊張しながら担当しましたが無事にタスクを終えられて良かったです。
何しろ、手順書に

『警告:
以降の手順に従わないと実験機器を損傷する恐れがある』

とか書いてありますからね。
緊張もします(^^;)

さて、昨日出したクイズですが、正解は「南半球」です。
多くの方が着目していた通り、見分けるポイントは雲の渦巻きの向きです。 基本的に、風は高気圧から低気圧に向かって吹くのですが、その風がコリオリの力によって北半球では進行方向に対して右、南半径では左に曲げられるので、結果的に北半球では反時計回りに回りながら吹き込む形、南半球では時計回りに吹き込む形の雲が出来ます。
それにしても皆さんよくご存知ですね、私はパイロット訓練生になって航空気象について勉強するまで知りませんでした。
ISSから地球の雲の流れを見ていると、局所的には複雑な動きをしつつも、大局的には大きな流れに従って動いているのがよくわかります。
ちなみにお風呂の栓を抜いたときに最後の方に出来るお湯の渦巻きも、北半球と南半球で向きが変わります。



 
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