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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年10月 5日

ロボットアームの実機訓練に向けて、バックアップ端末をセットアップ中


10/4

ソユーズでの帰還に向けたタスクが入るようになりました。

朝イチは、アナトーリと一緒にロシアの捜索救援チームとのブリーフィングに参加しました。
捜索救援チームというのは、着陸地でヘリコプターで私たちを見つけて回収?してくれる人たちのことです。
着陸の際は、万が一に備えてメインの着陸予定地点だけではなく、バックアップや緊急時の着陸地点にも同様のチームが配備されるので、非常に大掛かりなサポート体制が敷かれます。
ソユーズの打ち上げの際にも、同じチームが打ち上げ中止の場合に備えて同様にロシア中に展開されるので、彼らは年中大忙しなのです。

午後には、私たちのソユーズ宇宙船の外観を写真に撮るタスクがありました。
これは非常に重要なタスクで、私が撮影したその写真は地上に送られ、専門家が帰還に影響を及ぼすようなダメージがないかを分析してくれます。
幸い私たちのソユーズは、キューポラから綺麗に見れる位置にドッキングしているので、そちら側の撮影は難しくありません。
望遠レンズで細かく分けて帰還モジュールを満遍なく撮影しました。
キューポラから見えない側は、ロシア区画のドッキングコンパートメントと呼ばれるモジュールの窓から撮影しました。
実は私、今日までそこの窓から私たちのソユーズが見えるのを知りませんでした。
窓の周りの物をどかして、それでもかなり角度をつけて覗かないと見えないからです。
ISSに来てから初めて見るソユーズの裏側。
何だか月の裏側を見たような、そんな得した気分になりました。
それにしても、3ヶ月も住んでいて、まだ知らない景色があるとは
(゜ε゜;)

今日のメインイベントは、実際のロボットアームを使ったキャプチャー訓練です。
シミュレーターもかなり完成度は高いですが、それでも実機を完全に再現できているわけではないので、実際のロボットアームを操縦してキャプチャーの練習が出来るのは貴重な機会です。
ですので、そのシミュレーターとの操縦感覚の違いに重点を置いて確認しました。
以前も感じましたが、シミュレーターよりは実機の方が安定度が高い気がします。
ただ、コントローラーはより敏感だと思いました。
シミュレーターでは、コントローラーを動かして実際にアームが動き始めるまでの遊びが結構あるのですが、実機では少しでもコントローラーを動かすとアームが反応する感じです。
それと、太陽の位置によってターゲットの見えやすさが劇的に変化するのでその点も注意が必要だなと思いました。
特に、日が昇った直後や日の入り前の変化が激しいです。
短時間で急激な変化が起こります。
あとは本番まで実機を操縦する機会はないので、今日は本当に良い訓練になりました。



 
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