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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年8月16日

オレグの宇宙滞在300日記念ディナー


8/15

ここ数日、トイレの機嫌がよくありません(´・ω・` )
この1週間ほどの間に、私1人で3晩も警告灯が点いてしまいました。
警告灯は何種類もあるのですが、点くのはいつも同じ種類です。
尿を吸い取るホースがあるのですが、吸い取られた尿はその先の分離器(セパレーター)で液体と空気に分離されます。
そのセパレーターが何らかの異常を検知したときに出る警告灯です。
一昨日の夜と昨日の夜は、もう用を足してトイレをシャットダウンしたときに出たのでまだ良かったのですが、最初の一回目は使用中に出て、しかも自動でシャットダウンしてしまったのでこれは焦りました。
個人的緊急事態でした。

何が恥ずかしいって、基本的に夜19時半以降は地上と交信することはよっぽどの必要性がない限りはしませんし、地上もこちらを呼んでこないのですが、それが夜10時とかにこちらから呼びかけないといけないわけです。
しかも他のクルーを起こさないように、クルーが就寝しているエリア近くのスピーカーは全てオフにして、自分ひとりでトイレの近くからボソボソと交信している姿といったら(´;ω;`)ウッ...
きっと地上の人に、「またコイツか」と思われているに違いありません。

これまで、もっぱら被害者は私だったのですが、今日第2の犠牲者が出るにおよび、夕食時に(笑)急遽、3人のクルー間で話し合いがもたれました。
ポイントは、情報の共有、整理だったのですが、そこで驚くべきことがわかりました。
私たち2人と、残りの1人の間に、トイレを使用する上でのテクニックにある大きな違いがあったのです。
というわけで、今晩はこれからその人のテクニックを試してきたいと思います。
それでは、行ってきます!

と、その前に。
今日は実験やドラゴン宇宙船への梱包・搭載作業がメインでした。
大体梱包の目処がついてきて、搭載も進み始めました。
ピークは越えたかもしれません。
他に、船外活動時の手順の確認を地上の管制チームとテレビ会議で実施しました。
もちろんメインはジェフとケイトですが、彼らが外に出ている間、私も中で関連作業を行うので、その要領の確認を行いました。
今回の船外活動のメインタスクは、将来のアメリカの民間有人宇宙船がISSにドッキングする際に使用されるドッキングアダプターの取り付けです。
従来のドッキングポートに、このアダプターをかませ、そこに新しい宇宙船がドッキングすることになります。
ロボットアームが近くまでアダプターを持ってきた後、ジェフとケイトがそれを手で受け取り、ドッキングポートに仮止め。
それをISSの中から私の操作で接続するという流れです。
地上、船外活動クルー、それから私と、3者のタスクが同時に進行していくので、コミュニケーションが非常に重要です。
今日のミーティングではその部分の掛け合いを確認しあいました。

今日はタスク中に写真を撮り忘れたので、先日のオレグの宇宙滞在300日記念ディナーのときの写真を貼りますね。
ロシア区画のサービスモジュールで撮ったものです。
この数日前には、ジェフの500日記念をやったばかりでした。



 
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