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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年8月 4日

尿処理装置の作業

CPR(心肺蘇生法)の練習


8/3

今日も忙しく充実した1日でした。

午前中は、ジェフもケイトも私もそれぞれ別々の研究にかかりきり。
ケイトが担当している心臓の細胞の培養も順調のようです(NASAのHeart Cellという研究です)。
顕微鏡で観察しながら、自分なりの所見を地上に伝えているのを横で見ていて、研究者がISSにいることの意義を改めて感じました。
顕微鏡画像を見ていても、私にはどの細胞が元気だとか、さっぱり・・・

午後はジェフとケイトは、今月中旬に実施予定の船外活動の準備をエアロックで行っていました。
これから準備作業が本格化していきます。

私は明日明後日にかけて、「きぼう」のエアロックから外に出されて船外実験プラットフォームに設置される、ナノラック社の実験装置のタスクの予習がありました。
明日は、その実験装置の最終組み立てを「きぼう」で私が担当します。

他に、水再生装置の作業を行いました。
先日ご紹介したように、ISSでは人間の尿を飲料水に再生する驚くべき装置が稼動していますが、これはアメリカの装置になります。
では、ロシア区画のトイレの尿はどうなるかというと、これは一旦タンクに溜められ、それが一杯になるとロシアの飛行士が「これ再生して~」とそのタンクを持ってくるわけです。
今日の私の作業は、そのタンクを尿処理装置に接続して、コンプレッサーの圧力で尿を装置に送るという作業でした。
タンクの中の尿は、トイレの段階で特殊な薬品で処理されています。
その薬品は人体にとって有害なので、作業は写真のようにゴーグル、マスク、手袋を着用して行います。
眼や口に入ると大変ですからね。
それ以前に精神的なダメージも大きそうですが。

1日の終わりには、アナトーリとケイトと3人で、緊急用医療機器のレビューと、CPR(心肺蘇生法)やAED(除細動器)のやり方・使い方を復習しました。
以前、地上での訓練のときにご紹介しましたが、ISSでは写真のような特殊な体勢でのCPRも可能です。
ベルトで身体を固定して、要救護者の横に中腰になって行う通常のやり方と、この足で天井を押しながら行うやり方の2種類を練習しました。 個人的には、後者のやり方がやりやすいと感じました。



 
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