このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年7月29日


7/28

今日は3人とも珍しくスケジュールから遅れ気味でした。
ISSでは専用のWEBアプリケーションでその日1日のスケジュールが6人分一覧になって見られます。
そして、自分のところのタスクをクリックすると、そのタスクの実施に必要な手順書や道具、注意事項などが開けるようになっています。
現在時刻は赤い点線で表示されるのですが、それが時間の経過と共に右へ動いていく仕様です。

その赤い点線を常に追いかけ、また追い越されないようにするのがISSの仕事です。
1度その線の左側に行ってしまうと、スケジュールから遅れているという焦りも生まれ、挽回するのも一苦労です。
私の傾向として、線の右側か左側を常に1日キープすることが多いので、仕事が上手くいっている時は心にも余裕があって、それがさらに効率を生み、仕事が上手くいっていない時は焦りからミスをしたり、手間取ることが増えてなかなか赤い線を追い越せないのでしょう。

1人が遅れてる時は他の2人がサポートしたり、チームワークでカバーすることも出来ます。

私の今日の反省は、その赤い線の後方で焦ってしまっていくつかミスをしたことです。
頭に入っていると思い込んでいた手順が抜けてしまい、地上の管制チームの方に指摘されるまで気付きませんでした。
時間がないときでも、やはりしっかりと手順は確認しなければいけませんね。
急がば回れ。
言うほど実行するのは簡単ではありませんが、今日の失敗を教訓にしたいと思います。

今日の写真は、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の放射線計測装置のセットアップを行っているところです。
大抵の機器は、電源ケーブルと通信ケーブルの接続が必要です。
それらのケーブルがISS内いたるところに人間の静脈のように走っているので、新しい機器をセットアップするときは、上手くケーブルを既存の静脈に合流させてやる必要があります。
クルーが足をひっかけたりしないよう、ラックとラックの間に余分なケーブルを潜り込ませたり、色々と考慮するべき点が多く、センスが必要な世界だなと思いました。
センスの良い配線を参考にして、磨いていきたいです。

今日の夕食時は、ISS内を移動するときに頭を先にして飛んでいくか、足を先にして飛んでいくか、という話で盛り上がりました。
私は断然足派なのですが、ケイトは頭派、ジェフはどちらも可、という内訳でした。

私も最初は頭を先にしていたのですが、どうしても安定せず、途中でひっくり返ったりすることが多かったので、1度試しに足を前に持ってきたら驚くほど安定度が上がりました。
自分の全身が視界に入ったまま移動できるので、ケーブルに引っ掛けたり、壁に足をぶつけたりということがありません。
それ以来、移動はもっぱら足を先に、です。
この違いは何なんだろう、とずっと考えていて、思い当たったのが私は頭が人一倍大きいので、きっと重心が上半身寄りなのに違いないという結論です。
頭の方が重いので、そっちを後ろにしたほうが安定して飛べるという・・・

久しぶりの頭デカいネタでした(^^)



 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約