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ISS・きぼうマンスリーニュース

ISS・きぼうマンスリーニュース第27号

最終更新日:2015年6月24日
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トピックス

油井亀美也宇宙飛行士最新状況

第44次/第45次長期滞在クルーの油井宇宙飛行士は、米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センター(JSC)でこれまでに習熟した訓練の復習や医学研究での追加実験データ取得等、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在でのミッション遂行に向けての準備を進めています。

また、プログレス補給船(59P)によるISSドッキング中断を受けて見直しされていた油井宇宙飛行士が搭乗予定のソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)についてISS参加国は、現在の打上げ目標日時を2015年7月23日(木)午前6時02分に設定しております。

いよいよ、打上げが近づいてまいりました。引き続き油井宇宙飛行士への応援をよろしくお願いいたします。

大西卓哉宇宙飛行士最新状況

写真:より大きな写真へ

欧州宇宙機関(ESA)での「コロンバス」(欧州実験棟)のモックアップを使用した訓練後に撮影したひとコマ(一番奥が大西宇宙飛行士)(6月8日)(出典:大西宇宙飛行士のGoogle+より)

第48次/第49次長期滞在クルーの大西卓哉宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にてセルフレスキュー用推進装置(Simplified Aid For EVA Rescue: SAFER)の操作訓練や船外活動用宇宙服(Extravehicular Mobility Unit: EMU)のメンテナンス訓練を行いました。

また、欧州宇宙機関(ESA)で「コロンバス」(欧州実験棟)のモックアップを使って、緊急対処など各種訓練を行いました。来月も引き続き、JSCにてISS長期滞在訓練を行います。

「こうのとり」5号機の打上げ予定

宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)は、種子島宇宙センターにて打上げ形態に電気的・機械的に結合(全機結合)する作業が行われ、打上げに向けた準備が進行中です。7月1日には、報道関係者向けに機体公開が行われます。

今後、推進薬の充填や衛星フェアリングへの格納、H-IIBロケット5号機との結合など、打上げに向けた最終準備段階を経て、種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。「こうのとり」5号機の打上げは、8月16日午後10時01分頃を予定しています。なお、正確な打上げ時刻は、最新のISSの軌道により決定されます。

インフォメーション

スペースドームリニューアルオープン

6月23日に筑波宇宙センターの展示館スペースドームがリニューアルオープンしました。

NASDA時代からのJAXAの人工衛星の歴史を実機の人工衛星(開発試験モデル)で紹介するコーナ、ロケットや衛星の宇宙空間での動きがわかる床面投影映像オービタルビジョン、そしてひと際目立つのが「きぼう」日本実験棟実物大模型です。「きぼう」日本実験棟を外観も内部もこれほど精密に再現したモデルは世界唯一です。「きぼう」の中に入って宇宙飛行士の気分を味わってみませんか。

開館時間:10:00~17:00(月曜休館、祝日等の月曜開館)

問合せ:029-868-2023 (受付 10:00~16:30)

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今回のリニューアルの目玉のひとつ、「きぼう」日本実験棟実物大模型

今月のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から2575日経過しました

「きぼう」の実験から生まれた成果を発表しました

高品質タンパク質結晶生成実験(JAXA PCG)の新たな成果
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ペプチド分解酵素DPP11の電子密度図(クレジット:岩手医科大学 阪本泰光 助教)

「きぼう」日本実験棟で作製したタンパク質結晶をもとに、歯周病原因菌の生育にかかわるペプチド分解酵素DPP11の詳細な立体構造が世界で初めて解明されました。

歯周病の原因菌は、ペプチド(複数のアミノ酸がつながった分子)やタンパク質を栄養源としており、栄養源を取り込む際に細胞膜内にあるペプチド分解酵素DPP11が働いています。解明されたDPP11の構造をもとに、この働きを阻害する薬を創りだせば、歯周病が栄養を取り込めず、歯周病の治療薬となり得ます。

また、糖非発酵グラム陰性菌と呼ばれる多くの多剤耐性菌(多くの抗菌薬に耐性を獲得した菌)が歯周病原因菌と同様に糖などの炭水化物の代わりにタンパク質やペプチドを分解して得たアミノ酸を主たる栄養源としていることから、この研究成果を通じて、歯周病だけでなく、新たな抗菌薬の開発の進展も期待できます。

微小重力環境のISSでは対流の影響がないため、地上よりも極めて高品質な結晶を作り出せることによる「きぼう」の成果のひとつです。

太陽光の変化でオゾン量が変化することが判明(SMILESの新たな成果)
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日食時のSMILESの観測の様子

矢印はSMILESの観測が進む方向、点はSMILESの観測点で、赤い点はオゾン混合比が高く、青い点は低いことを示している。

2009年9月にISSに運ばれ、「きぼう」の船外実験プラットフォームに設置された地球大気の観測を行う実験装置「超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)」で観測された結果から新たな成果が発表されました。

2010年1月の日食の機会を利用して大気中のオゾン量を調べたところ、太陽が当たっている地域のオゾン量は、日食により太陽光が遮断されている地域のオゾン量よりも少なくなっていることがわかりました。また、その変化の様子は地表からの高度によって異なることも判明しました。これまでの観測では、観測精度が低く、太陽光の変化によりオゾン量がどのように変化するかについての考察ができませんでした。太陽光量の変化のみで大気中のオゾン量に変化を与えることが判明した重要な成果となります。

植物実験を紹介する小冊子発行

「きぼう」で行われている植物実験をご紹介する「宇宙を感じる植物のしくみ」を発行しました。

植物は、茎は上へ伸び、根は地中に張りますが、この当たり前の植物の成長が、重力に影響されているとわかったのは約200年前のことですが、まだ詳しい仕組みはわかっていません。

この疑問は宇宙実験に託されました。植物実験が宇宙で行われるまでの道のりや現在「きぼう」で使われている実験装置、実験に用いる植物などをご紹介しています。ぜひご一読ください。

今月の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから6060日経過しました

第44次長期滞在クルー

スコット・ケリー(NASA)、ミカエル・コニエンコ(ロシア)、ゲナディ・パダルカ(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は88日経過しました。

第42次/第43次長期滞在クルー帰還、女性宇宙滞在記録更新

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着地直前に衝撃緩和ロケットを噴射するソユーズ宇宙船(41S)の帰還モジュール(6月11日)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

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バーツ宇宙飛行士(前列左)からパダルカ宇宙飛行士(前列右)への船長(コマンダー)交代セレモニー(6月10日)(出典:JAXA/NASA)

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Haptics-2実験の様子(地上側)(6月3日)(出典:ESA-J. Harrod CC BY SA IGO 3.0)

6月11日、これまで第42次/第43次長期滞在クルーとして国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していたテリー・バーツ、アントン・シュカプレロフ、サマンサ・クリストフォレッティ宇宙飛行士が、ソユーズTMA-15M宇宙船(41S)に搭乗し、ISSから帰還しました。今回の宇宙滞在時間は199日間とISS滞在ミッションとしては2番目に長い滞在となりました。

また、クリストフォレッティ宇宙飛行士の宇宙滞在は女性としての宇宙滞在記録194日間を超える最長記録になりました。

帰還の前日、ISSでは、船長(コマンダー)の交替セレモニーが行われ、ISSの指揮権が、バーツ宇宙飛行士からゲナディ・パダルカ宇宙飛行士に移譲されました。パダルカ宇宙飛行士は、ISSの船長を務めるのは今回が4回目であり、自身が有していた3回の記録を更新しました。

6月11日にバーツ宇宙飛行士ら3名を乗せたソユーズ宇宙船がISSから分離すると、ISSではパダルカ宇宙飛行士を船長とするISS第44次長期滞在が開始されました。

帰還した41Sでは「きぼう」日本実験棟内の宇宙放射線量を計測したArea PADLES線量計も回収されました。

ISSでは、引き続き各極のさまざまな実験が行われています。欧州宇宙機関(ESA)のHaptics-2と呼ばれる実験では、ISSクルーと地上にいる研究者が、力をフィードバックする機能を持つジョイスティックをそれぞれ操作して、相互に力を伝えあい擬似的に「握手」を行う技術実証が初めて行われました。この実験は、軌道を周回する宇宙船にいる宇宙飛行士が、惑星上の探査用ローバーなどのロボットを遠隔操作して、人間と同レベルの繊細な作業をロボットに行わせるシステムの開発を目指すものです。

ISSにおよそ1年間滞在することになるNASAのスコット・ケリー宇宙飛行士は、地上にいる双子のマーク・ケリー元宇宙飛行士とともに、Twins Studyと呼ばれる研究に参加しています。Twins Studyは、被験者が双子であることから、両者を比較することで、宇宙に行くことでヒトの身体に起こる変化がより正確に理解できると期待されています。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。
※特に断りの無い限り写真の出典はJAXAです。

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