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ISS・きぼうマンスリーニュース

ISS・きぼうマンスリーニュース第7号

最終更新日:2013年10月23日

トピックス

若田宇宙飛行士、打上げ迫る!

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最終試験を終え、ソユーズ宇宙船シミュレータの前で手を握る若田光一、ミハイル・チューリン、リチャード・マストラキオ宇宙飛行士(左から)(出典:JAXA/GCTC)

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試験開始にあたり署名を行う若田宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

国際宇宙ステーション(ISS)第38次/第39次長期滞在クルーの若田光一、ミハイル・チューリン、リチャード・マストラキオ宇宙飛行士は、11月7日の打上げに備え、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)で打上げの最終準備に励んでいます。

10月15、17日(現地時間)の2回にわけてISSのロシアモジュールの運用と、ソユーズ宇宙船の飛行中の運用を想定した最終試験が行われ、無事終了しました。

10月18日(現地時間)は、復習としてソユーズ宇宙船の打上げからISSドッキングまでの間に想定される様々なトラブルへの対応試験を行い、優秀な成績で終了しました。


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最終試験開始に臨む若田宇宙飛行士ら長期滞在クルー(出典:JAXA/GCTC)

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ISSのロシアモジュール運用訓練を行う若田宇宙飛行士ら長期滞在クルー(出典:JAXA/GCTC)


10月22日(現地時間)には、GCTCで記者会見や伝統的なセレモニーに参加しました。今後、打上げが行われるカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地へ移動する予定です。

若田宇宙飛行士らを乗せたソユーズ宇宙船(37S)は、11月7日午後1時14分に打ち上げられ、同日午後7時半頃にISSへドッキングする予定です。

若田宇宙飛行士は、来年3月まではISSのフライトエンジニアとして活動し、3月以降はISSのコマンダーとして、ISS全体の指揮を取ります。

今月のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1966日経過しました

Hicari実験、Dynamic Surf実験を行っています

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Hicari実験を行う勾配炉実験ラック

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Dynamic Surf実験を行う流体実験ラック

「きぼう」日本実験棟では、結晶を育成するHicari実験が開始されました。結晶成長分野の研究対象は広範囲にわたり、微小重力環境により対流が起こりにくくなる環境を利用した宇宙実験が日本を中心に行われています。このHicari実験は、より高品質な半導体結晶を育成するためにJAXAが開発した結晶育成方法(TLZ法)の有効性を検証します。

また、マランゴニ対流実験シリーズのひとつであるDynamic Surf実験が始まりました。マランゴニ対流とは、液体表面の表面張力が場所によって異なる場合に発生する流れで、19世紀にイタリアの物理学者マランゴニによって詳しく研究されました。この対流により、半導体などの材料を溶解して再結晶化する際、均質な単結晶を生成することが難しくなることが知られています。そのため、マランゴニ対流につ いて詳しく知ることは、流体の性質についての知識を深めるだけでなく、半導体材料の製造や宇宙用の機器開発などに重要な意味を持っています。

今月の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから5451日経過しました

第37次長期滞在クルー
フョードル・ユールチキン(ロシア)、カレン・ナイバーグ(NASA)、ルカ・パルミターノ(ESA)宇宙飛行士のISS滞在は147日経過しました。オレッグ・コトフ(ロシア)、マイケル・ホプキンス(NASA)、セルゲイ・リザンスキー(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は27日経過しました。

シグナス補給船、ISSから離脱

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ISSに結合しているシグナス補給船(出典:JAXA/NASA)

9月18日に打ち上げられ、9月29日からISSにドッキングしていたシグナス補給船は、荷降ろしや不要品の積み込みが完了して、10月22日午後7時にISSのロボットアームで取り外され、同午後8時31分にISSから離脱しました。

10月24日午前3時18分頃、大気圏に突入し不要品と共に廃棄されます。

シグナス補給船は、宇宙ステーション補給機「こうのとり」で開発され、「きぼう」に搭載されている近傍通信システム(Proximity Communication System: PROX)を利用しています。これによりシグナス補給船がISSに接近/離脱する際には筑波宇宙センターから運用支援を行いました。

PROXの利用は、日本のISSでの成果が海外への輸出と産業化につながったケースです。

インフォメーション

若田宇宙飛行士ISS長期滞在ミッション、インターネットライブ放送配信協力先募集!

若田宇宙飛行士によるISS長期滞在ミッションにおいて、ミッションの目的・内容などを分かり易くお伝えする実況解説を含むJAXAオリジナル番組をインターネットを通じて放送する予定です。

今回、JAXA放送をご活用いただき、ミッションについてより多くの方に広く知っていただき、さらに理解を深めていただく活動をJAXAと共に実施していただける企業・団体等を募集いたします。

なお、採択された企業・団体等には、高画質映像をインターネット回線を通じてリアルタイムで提供いたします。

■募集対象

JAXA放送を直接的な営利目的で使用しない企業や団体等のうち、

  • 番組を媒体(テレビ、インターネット、携帯端末など)にて放送いただける方
  • 番組を活用したイベントを企画される方(科学館、博物館、学校、店頭・街頭ビジョンなど)

■応募締切 10月31日(木)

詳細は、以下をご覧ください。

放送内容 放送時間帯(予定)
1 ソユーズ宇宙船(若田宇宙飛行士搭乗)打上げ
(打上げ予定日:11月7日(木)(日本時間))
打上げ60分前から打上げ15分後まで
(約75分放送)
2 ソユーズ宇宙船ハッチオープン・ISSへの入室、交信イベント
(ハッチオープン・入室予定日:11月7日(木)(日本時間))
ハッチオープンから入室、交信イベントまで
(約90分放送)
3 ソユーズ宇宙船分離(2014年5月予定) 分離30分前から分離30分後まで
(約60分放送)
4 ソユーズ宇宙船着陸(2014年5月予定) 着陸1時間前から着陸まで
(約60分放送)

筑波宇宙センター特別公開開催レポート

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古川宇宙飛行士講演会 質問コーナ

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若田宇宙飛行士への寄せ書きコーナ

10月19日(土)、筑波宇宙センターの特別公開が行われました。

古川聡宇宙飛行士の講演会では、来場者の皆様と対話形式で行われ、宇宙で苦手なことや足の裏はどうなるかといったクイズや、質問コーナでは、地球に帰ってきて実感したこととして、地球環境の大切さを宇宙に行くことで本当に感じることができたこと、これは観光地の写真を見るのと実際に行くことの違いと同じで、実際に行かないと得られない感覚であるというコメントに来場者は一様に感心していました。

また、講演以外の時間に古川宇宙飛行士は会場のあちこちに出没し、来場者はいきなり登場した古川宇宙飛行士に驚くと共に、握手したり写真を撮るなどサプライズを楽しんでいました。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。
※特に断りの無い限り写真の出典はJAXAです。

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