第10回 航空機による学生無重力実験コンテスト
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「泡花の成長」
お茶の水女子大学 化学科
伊勢 茜
今回私は他の三年生の先輩の中に混じり、ただ一人一年として参加させていただきました。途中から加わったことに加え、授業の都合上、先輩たちとのスケジュールに合わせるのがなかなか難しかったため、私は先輩とは異なり、実験内容ではなく、実験装置の組み立てのほうを主にやらせていただきました。しかし、それまで全く機械系の作業をしてみたことがなかっただけに、やることすべてが初めてのことばかりで大変でした。実験の原理もなかなか理解するのが難しくこんな状態で実験にむかって大丈夫なのだろうかと思うときもありました。チームをあたたかく見守ってくださる森先生の丁寧なご指導、支援がなければ、きちんとやり遂げることができなかったと思っています。
そういうわけで現地についてから私が組み立ての際の中心になったのですが、ノートにこれ以上ないというほど詳しく書き込んでいたと感じていたにもかかわらず、まだいくつか組み立てに必要な情報が抜けていたために、組み立て直しを余儀なくされました。先輩たちに迷惑をかけてしまうことになり申し訳なくなると同時に焦りも覚えましたが、先輩たちが落ち着いて手伝ってくださったおかげで無事に組み立てを終えることができました。あの時の先輩方と一緒になって組み立てを終えたときとても達成感を感じました。
当初はたまたまこの企画に加わらせていただいたのに、最終的には私も二日目のフライトに搭乗することになり、それがわかった時には非常に驚きました。機内の実験の操作作業は非常にシンプルではあったのですが、それでも何かの作業をし忘れてデータが取れなかったらどうしようととても不安でした。微小重力状態を初めて体験した瞬間は、少し怖くて心臓がどきどきしていました。少し慣れてから微小重力になって体がふわっと浮き上がった瞬間にみた空の澄み切った青さは鮮明に覚えています。今思えばとてもいい経験をさせていただきました。できれば来年もぜひやらせていただきたいと思っています。
最後になりましたが本コンテストを開催してくださった(独)宇宙航空研究開発機構、(財)日本宇宙フォーラム、そしてダイヤモンドエアサービス(株)の方々に深く感謝の意を申し上げます。
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