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教育イベント

航空機による学生無重力実験コンテスト

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過去のテーマ紹介

第10回 航空機による学生無重力実験コンテスト

参加した学生からの日記・体験談
チーム名 テーマ名 代表提案者 日記 体験談
宇宙美 YKA-2012 泡花の成長 増本優衣
(お茶の水女子大学)
1.
2.
3.
4.
農業するなら宇宙でしょ? 微小重力下における土壌粒子モデル間隙中の水分移動

名倉理紗
(明治大学)

1.
2.
3.
4.
メディカルロボティクス研究室 神山健太
(東洋大学)
1.
2.
3.
スペースハム 静電力を用いた小惑星からのサンプリング技術 芦葉健太郎
(早稲田大学 大学院)
1.
2.
チャルメラ 気泡表面における結晶核形成の“その場”観察 五十嵐愛子
(東北大学)

※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。




【体験談】宇宙美 YKA-2012

「泡花の成長」

お茶の水女子大学 理学部 化学科
山田有紗

コンテスト通過の知らせを聞いた時、自分には一生味わえないと考えていた「無重力」が一気に近づいたと思い、胸が高鳴った。

通過の知らせを受けてからは、無重力とはどのような感覚なのだろうと想像しながら、実験室で予備実験を行った。装置や操作に改良を重ね、ついにそれを解体して名古屋へと送り出す時がやってきた。

やっとμG実験を行う、という実感が湧いてくるも、不安は全くなく、むしろ期待に胸を踊らせた。

いざ名古屋へ到着し、1日目、2日目とフライトへの準備を進めていくうちに急に不安が増してきた。前日にはご飯がのどを通らず、スタッフの方に乗っている間どうしたらリラックスしていられるか、などアドバイスを頂く始末だった。

そして当日。準備しなければ!と目覚めたのはAM4:00…
<緊張と不安で眠ることができず、仕方ないので悶々と実験操作を頭の中で復習して、時間が過ぎるのを待った。
飛行前ブリーフィングにて天候状態の解説などがあるも、緊張で身に入らず…。
ついに航空機搭乗!
颯爽と飛行機へ向かうも、風で帽子がとばされて笑われ、少しリラックスできた。
飛行機内の窓が大きく、実験エリアへ行くまでは景色がすごくきれいで、浮き足立った気分だった。
そして…いざ初μg!
2minutes to goのかけ声で、だんだんと体に重みがかかり始めた。
1minute、30seconds…と椅子に自分が徐々に押し付けられていった。
now!の合図で急激に体が軽くなり、足も手も浮いた。シートに座っていたはずなのに、上下がわからなくなり、混乱!とおもいきや、胃がひっくり返ったような感じになり、痙攣し始め、動悸が激しくなり始めた。
完全に酔った。
約20秒間のμg期間が終わった瞬間、シートに体が吸い込まれた。
インターバルの約3分間で泡を回収し、次回実験の準備。
吐き気と戦いながらも準備を終え、気を失いそうになる感覚に立ち向かいながらいざ2回目へ。
1度目に思いきり酔った恐怖心からか、2minutes to goの合図で再度胃が痙攣し始めた。
あと10回近くもμgがあるのか…と思うと、パラシュートでも良いから、この場から逃げてしまいたい!という衝動に駆られた。
そんな中でも実験データだけはとらなければ…と死ぬ思いですべての実験をやり終えた。
約2時間ぶりに地上へ降り立った瞬間、重力のある安心感と、終わったという安堵によって涙があふれてきた。
すぐに成果報告会があり、泣き顔のまま実験結果を報告しにいった。
しかし昼食でお味噌汁を飲み、落ち着いてくると、だんだんとふわふわとした無重力の楽しさがよみがえり、今回搭乗させていただいて本当によかったと感謝の気持ちでいっぱいになった。

<謝辞>

最後にこの場をお借りして、このような貴重な機会を与えてくださいました(独)宇宙航空研究開発機構、(財)日本宇宙フォーラム、ダイヤモンドエアサービス(株)の方々をはじめ、本コンテスト関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
本当にどうもありがとうございました。



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