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国際宇宙ステーションの利用補給フライト ULF2(STS-126)

最新情報

最終更新日:2008年12月 5日

スペースシャトル「エンデバー号」着陸

写真:

エドワーズ空軍基地に着陸するエンデバー号

飛行17日目

スペースシャトル「エンデバー号」は、米国中部標準時間11月30日午後2時19分(日本時間12月1日午前5時19分)に軌道離脱噴射を行い、11月30日午後3時25分(同12月1日午前6時25分)に、エドワーズ空軍基地に着陸しました。

飛行17日目、エンデバー号は、NASAケネディ宇宙センター(KSC)への着陸を予定していましたが、KSCの気象条件が着陸に適さなかったため、エドワーズ空軍基地への着陸となりました。エンデバー号は、15日と20時間30分にわたるミッションを終えました。

ミッション結果の要約
STS-126(ULF2)ミッション結果の要約を掲載しています。
STS-126 NASAステータスレポート#32
STS-126 NASAステータスレポート#33
NASA発行のレポートの仮訳です。

これまでの経緯

2008年11月30日:STS-126ミッション 飛行16日目

飛行16日目

写真:エンデバー号でのNASA広報イベントの様子

エンデバー号でのNASA広報イベントの様子

スペースシャトル「エンデバー号」では、飛行制御システム(Flight Control System: FCS)や姿勢制御システム(Reaction Control System: RCS)の点検、Kuバンド通信アンテナの収納、船内の片付けなどの帰還に向けた準備や、広報イベントが行われました。

飛行16日目ハイライト(広報イベント、超小型衛星の放出)
飛行16日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#30
STS-126 NASAステータスレポート#31
NASA発行のレポートの仮訳です。


エンデバー号は、飛行17日目の米国東部標準時間2008年11月30日午後1時19分(日本時間12月1日午前3時19分)にNASAケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する予定ですが、天候条件による影響が懸念されています。

飛行17日目の着陸機会は全部で4回あり、KSCへの着陸が中止された場合、エドワーズ空軍基地内NASAドライデン飛行研究センターへの着陸が予定されています。

2008年11月29日:STS-126ミッション 飛行15日目

飛行15日目

写真:分離後のエンデバー号から見たISS

分離後のエンデバー号から見たISS

スペースシャトル「エンデバー号」は、米国中部標準時間11月28日午前8時47分(日本時間11月28日午後11時47分)に国際宇宙ステーション(ISS)から分離しました。

ISSの周囲を1周するフライアラウンドを行った後、ISSから離れたエンデバー号では、スペースシャトルのロボットアーム(Shuttle Remote Manipulator System: SRMS)とセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を使用したオービタの熱防護システム(Thermal Protection System: TPS)の後期点検が行われました。

飛行15日目ハイライト(ISSからの分離)
飛行15日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#28
STS-126 NASAステータスレポート#29
NASA発行のレポートの仮訳です。

飛行16日目は、帰還に向けた準備が行われる予定です。エンデバー号は、飛行17日目の米国東部標準時間11月30日午後1時19分(日本時間12月1日午前3時19分)にNASAケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する予定です。

2008年11月28日:STS-126ミッション 飛行14日目

飛行14日目

写真:別れの挨拶を交わすSTS-126クルーとISS第18次長期滞在クルー

別れの挨拶を交わすSTS-126クルーとISS第18次長期滞在クルー

国際宇宙ステーション(ISS)では、クルー全員が半日の休暇をとった後、NASAによる広報イベントが行われました。その後、別れの挨拶が交わされ、ISSとスペースシャトル「エンデバー号」間のハッチが閉じられました。

ハッチは、米国中部標準時間11月27日午後6時31分(日本時間11月28日午前9時31分)に閉じられ、ISSとエンデバー号のクルーの共同作業期間は、11日間と15分となりました。

ハッチ閉鎖後、エンデバー号のクルーは、11月30日(同12月1日)に予定されている着陸に向けての準備として、ランデブ機材の点検やスペースシャトルのオービタ・ドッキング・システム(Orbiter Docking System: ODS)へのセンターライン・カメラの取付けを行いました。

飛行14日目ハイライト(広報イベント、別れの挨拶)
飛行14日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#26
STS-126 NASAステータスレポート#27
NASA発行のレポートの仮訳です。


飛行15日目には、エンデバー号はISSから分離し、センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)による熱防護システム(Thermal Protection System: TPS)の後期点検などを行う予定です。

2008年11月27日:STS-126ミッション 飛行13日目

飛行13日目

写真:「レオナルド」(多目的補給モジュール1)の回収の様子

「レオナルド」(多目的補給モジュール1)の回収の様子

国際宇宙ステーション(ISS)では、「レオナルド」(多目的補給モジュール1)をスペースシャトル「エンデバー号」のペイロードベイ(貨物室)へ回収する作業が行われました。

レオナルドは、運用停止後、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)により「ハーモニー」(第2結合部)から取り外され、エンデバー号のペイロードベイ(貨物室)に回収されました。レオナルドは6.5トンを超える物資をISSへ運び、現在、地上に持ち帰る約1.5トンの物資が積み込まれています。

問題が発生していた水再生システム(Water Recovery System: WRS)の構成要素のひとつである尿処理装置(Urine Processor Assembly: UPA)は、昨日以降に行われた動作確認で、正常な稼働が確認されました。今回のミッション中最後となるサンプルの採取が行われ、UPAは運転を停止しました。

また、米国中部標準時間午前6時38分(日本時間11月26日午後9時38分)に、プログレス補給船(31P)がカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。プログレス補給船(31P)は、11月30日午前6時23分(同11月30日午後9時23分)にISSにドッキングする予定です。

飛行13日目ハイライト(レオナルドの結合解除)
飛行13日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#24
STS-126 NASAステータスレポート#25
NASA発行のレポートの仮訳です。
「レオナルド」(多目的補給モジュール1)
国際宇宙ステーションへの補給フライト 31P


飛行14日目には、クルーの休息後、NASAによる広報イベントが行われます。また、エンデバー号のクルーがISSより退室し、ISSとエンデバー号間のハッチが閉じられる予定です。

2008年11月26日:STS-126ミッション 飛行12日目

飛行12日目

写真:NASA広報イベントの様子

NASA広報イベントの様子

国際宇宙ステーション(ISS)では、問題が発生していた水再生システム(Water Recovery System: WRS)の尿処理装置(Urine Processor Assembly: UPA)の動作確認や、飲料水供給装置(Potable Water Dispenser: PWD)の起動・点検、NASAによる広報イベントなどが行われました。

ミッション中、4回の船外活動にわたって作業が行われた右舷側の太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)は、米国中部標準時間11月25日午前4時55分(日本時間11月25日午後7時55分)より回転試験が行われ、得られた初期データから状態は良好であることが確認されました。右舷側SARJは再び、制限のある運用に戻され、今度も動作の監視が続けられます。

水再生システム(WRS)の問題改善について

水再生システム(WRS)の構成要素のひとつである尿処理装置(UPA)が停止した問題について、引き続き動作確認が行われました。

UPAはこれまでの試験で4回の停止が発生していましたが、飛行10日目、11日目に行われた改良作業の結果、5時間の完全稼働を含む、3回の運転に成功しました。この成功によりNASAは、UPAの蒸留装置を地上に持ち帰る必要はないと判断しました。

また、飲料水供給装置(PWD)の起動と点検が行われ、UPAと水処理装置(Water Processing Assembly :WPA)で処理されたサンプルがPWDに送られました。PWDはクルーに飲料水を供給する装置で、得られたサンプルが飲料水に適しているかどうかを調査するため、今後数ヶ月間はサンプルの採取を継続する予定です。

飛行12日目ハイライト(広報イベント)
飛行12日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#22
STS-126 NASAステータスレポート#23
NASA発行のレポートの仮訳です。
「レオナルド」(多目的補給モジュール1)


飛行13日目には、地上に持ち帰る荷物を積み込んだ「レオナルド」(多目的補給モジュール1)とISS間の連結を解除し、レオナルドをスペースシャトル「エンデバー号」のペイロードベイ(貨物室)へ収納する予定です。

2008年11月25日:STS-126ミッション 飛行11日目

飛行11日目

写真:第4回船外活動の様子

第4回船外活動の様子

国際宇宙ステーション(ISS)では、第4回船外活動や、水再生システム(Water Recovery System: WRS)の尿処理装置(Urine Processor Assembly: UPA)が停止した問題の原因究明作業などが引き続き行われました。

第4回船外活動は、米国中部標準時間11月24日午後0時24分(日本時間11月25日午前3時24分)から6時間07分にわたり実施され、右舷側太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)のクリーニングと潤滑作業、およびトランドル・ベアリング(Trundle Bearing Assembly: TBA)の交換作業、また左舷側SARJの潤滑作業が行われました。SARJに関する作業は終了し、明日、確認の試験が行われる予定です。

また、飛行8日目に行った「きぼう」日本実験棟船内実験室の船外実験プラットフォーム結合機構(Exposed Facility Berthing Mechanism: EFBM)の点検時に、船外実験プラットフォームを構造的に結合するための伸展ボルト4本のうち、1本が収納されなかったため、今回の船外活動で、手動で収納を行いました。その後、点検のために取り外されていた多層断熱材(MLI)カバーをEFBMに取り付けました。

第4回船外活動ではそのほか、P1トラスの下部への外部TVカメラ(External TV Camera Group: ETVCG)の設置や、船内保管室外壁への宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)近傍通信システム(Proximity Communication System: PROX)用GPSアンテナ1基の設置作業が行われました。

GPSアンテナは当初2基の設置予定でしたが、船外活動作業時間の制約のため、もう1基の取付けは中止されました。今後の対応については、JAXA内で検討中です。

水再生システム(WRS)の不具合について

船内では、水再生システム(WRS)の構成要素のひとつである尿処理装置(UPA)が停止した問題について、引き続き原因究明作業が行われています。

UPAは、飛行8日目に起動されましたが、UPA内の蒸留装置のモータ速度の低下が感知され、停止しました。

NASAの技術者は、UPAの遠心分離器の揺れがUPA内で物理的に干渉し、電流の増加と温度上昇を引き起こすためと考え、飛行10日目には、UPAから防震用のパッキンが外され、UPAはWRSラックに直接固定されました。現在も、UPAに廃水を挿入して、試験が行われています。

また、WRSの水質を検査するための有機炭素分析器(Total Organic Carbon Analyzer: TOCA II)は、最初のサンプルの解析を実施した際、停止しました。現在、動作試験など原因究明作業が行われています。

WRSとTOCA IIの問題に対処するため、NASAは、ミッション期間を1日延長することを決定しました。

飛行11日目ハイライト(第4回船外活動)
飛行11日目のハイライトをご覧いただけます。
STS-126 NASAステータスレポート#20
STS-126 NASAステータスレポート#21
NASA発行のレポートの仮訳です。
第4回船外活動
「レオナルド」(多目的補給モジュール1)
(写真は全てNASA提供)
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