このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

国際宇宙ステーションの組立フライト 1E(STS-122)

ミッション結果の要約

最終更新日:2008年2月29日

実施状況および結果

帰還後のSTS-122クルー

帰還後のSTS-122クルー

スペースシャトル「アトランティス号」によるSTS-122ミッションでは、国際宇宙ステーション(ISS)の新たな構成要素、「コロンバス」(欧州実験棟)が打ち上げられました。

コロンバスは、欧州宇宙機関(ESA)が開発した実験棟で、宇宙飛行士が長期にわたり活動できる欧州で初めての有人宇宙施設です。

ペイロードベイ(貨物室)から取り出されるコロンバス

ペイロードベイ(貨物室)から取り出されるコロンバス

コロンバスは、ISSの「ハーモニー」(第2結合部)に取り付けられた後、起動され、運用に向けた準備が行われました。取付け後、ESAのコロンバス管制センター(Columbus Control Centre: Col-CC)がコロンバスの運用を開始しました。STS-122ミッション後も引き続き、コロンバスでの科学実験運用に向けた整備作業が行われます。

ミッション中に実施された船外活動では、コロンバスの取付けに関わる作業やISSのメンテナンス作業などが行われました。

分離後のアトランティス号から撮影したISS

分離後のアトランティス号から撮影したISS

STS-122ミッションでは、ISS長期滞在クルーの交替も行われました。2007年10月のSTS-120ミッションで打ち上げられて以来、第16次長期滞在クルーとしてISSに滞在していたダニエル・タニ宇宙飛行士に替わり、STS-122ミッションで打ち上げられたレオポルド・アイハーツ宇宙飛行士が第16次長期滞在クルーに加わりました。

ミッション概要

打上げと帰還

写真:アトランティス号の打上げ

アトランティス号の打上げ

アトランティス号はNASAケネディ宇宙センター(KSC)から、米国東部標準時間2月7日午後2時45分(日本時間2月8日午前4時45分)に打ち上げられました。

アトランティス号は飛行14日目の2月20日午前9時07分(同2月20日午後11時07分)にKSCに着陸し、12日と18時間22分にわたるミッションを終えました。帰還は当初、飛行12日目の予定でしたが、船外活動を担当するクルーの健康上の理由により船外活動が延期されたことや、ミッション中に更なるコロンバスの整備作業実施が決定されたことから、ドッキング期間が2日間延長されました。

打上げと帰還
打上げ日時 2008年2月7日午後2時45分(米国東部標準時間)
2008年2月8日午前4時45分(日本時間)
着陸日時 2008年2月20日午前9時07分(米国東部標準時間)
2008年2月20日午後11時07分(日本時間)
詳細(全て米国東部標準時間)
  • 主脚接地時刻:2月20日午前9時07分10秒
  • 前輪接地時刻:2月20日午前9時07分20秒
  • 完全停止時刻:2月20日午前9時08分08秒
飛行時間 12日18時間22分

打上げの詳細はステータスレポート#01を、着陸の詳細はステータスレポート#27をご覧ください。

ISSへのドッキングと分離

ISSへのドッキングと分離
ドッキング日時 2008年2月9日午前11時17分(米国中部標準時間)
2008年2月10日午前2時17分(日本時間)
分離日時 2008年2月18日午前3時24分(米国中部標準時間)
2008年2月18日午後6時24分(日本時間)
結合時間 8日16時間07分

ドッキングの詳細はステータスレポート#05を、分離の詳細はステータスレポート#23をご覧ください。

船外活動

第2回船外活動においてコロンバス外部で整備作業を行うハンス・シュリーゲル宇宙飛行士

第2回船外活動においてコロンバス外部で整備作業を行うハンス・シュリーゲル宇宙飛行士

今回のミッションでは、3回の船外活動が計22時間08分にわたって行われました。ISS組立てとしては、ISSから実施したものを含め、通算104回、計652時間42分の船外活動を実施したことになります。(参考:ISS建設のための船外活動

船外活動では、運搬したコロンバスをペイロードベイ(貨物室)から取り外し、ISSへ取り付けるための準備作業や、P1トラスの窒素タンク(Nitrogen Tank Assembly: NTA)の交換、故障したコントロール・モーメント・ジャイロ(Control Moment Gyroscope: CMG)の回収、コロンバス外部への実験装置の取付けなどの作業が行われました。

船外活動は、当初飛行4日目、6日目、8日目に実施される予定でしたが、船外活動を担当するクルーの健康上の理由により、実施日がそれぞれ1日ずつ延期されました。

第1回船外活動(飛行5日目)
開始日時 2008年2月11日午前8時13分(米国中部標準時間)
2008年2月11日午後11時13分(日本時間)
終了日時 2008年2月11日午後4時11分(米国中部標準時間)
2008年2月12日午前7時11分(日本時間)
作業時間 7時間58分
作業者 レックス・ウォルハイム、スタンリー・ラブ両宇宙飛行士
主要作業内容
  • コロンバスのペイロードベイ(貨物室)からの取外し準備
  • コロンバス外部への電力・通信インタフェース付グラプル・フィクスチャ(Power and Data Grapple Fixture: PDGF)の取付け
  • P1トラスのNTAの交換準備

詳細は第1回船外活動ステータスレポート#09をご覧ください。

第2回船外活動(飛行7日目)
開始日時 2008年2月13日午前8時27分(米国中部標準時間)
2008年2月13日午後11時27分(日本時間)
終了日時 2008年2月13日午後3時12分(米国中部標準時間)
2008年2月14日午前6時12分(日本時間)
作業時間 6時間45分
作業者 レックス・ウォルハイム、ハンス・シュリーゲル両宇宙飛行士
主要作業内容
  • P1トラスのNTAの交換
  • コロンバスのトラニオンピンンへの多層断熱材(Multi Layer Insulation: MLI)カバーの取付け

詳細は第2回船外活動ステータスレポート#13をご覧ください。

第3回船外活動(飛行9日目)
開始日時 2008年2月15日午前7時07分(米国中部標準時間)
2008年2月15日午後10時07分(日本時間)
終了日時 2008年2月15日午後2時32分(米国中部標準時間)
2008年2月16日午前5時32分(日本時間)
作業時間 7時間25分
作業者 レックス・ウォルハイム、スタンリー・ラブ両宇宙飛行士
主要作業内容
  • コロンバスへの太陽観測装置(Solar Monitoring Observatory: SOLAR)と欧州技術曝露実験装置(European Technology Exposure Facility: EuTEF)の取付け
  • 故障したCMGの回収
  • 「クエスト」(エアロック)外部のハンドレール(手すり)の検査(※)

詳細は第3回船外活動ステータスレポート#17をご覧ください。

※:ミッション中、ISSで船外活動をする際の出入り口として使用されるクエスト外部のハンドレール(手すり)に損傷が発見され、ここ最近のミッションで確認されていた宇宙服のグローブ損傷の原因が、この箇所を触れたことによるものかどうか確認するために、検査作業がミッション中に追加されました。

船内活動

コロンバスの整備作業を行うハンス・シュリーゲル宇宙飛行士

コロンバスの整備作業を行うハンス・シュリーゲル宇宙飛行士

  • コロンバスの整備
  • スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)と「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)の運用
  • 船外活動の支援
  • アトランティス号とISS間の物資の移送
  • テレビ局、通信社とのインタビューなどの広報活動

主な問題など

打上げ前

液体水素枯渇(ECO)センサの誤作動
写真:電気コネクタの取外し

電気コネクタの取外し作業

アトランティス号の打上げは当初、米国時間12月6日の予定でしたが、打上げ準備中、外部燃料タンク(External Tank: ET)への燃料充填作業時に、液体水素枯渇センサ(Engine Cut Off Sensor: ECOセンサ)(※)が誤作動する問題が発生し、二度にわたり、打上げが延期されました。

ECOセンサに発生した問題の原因を究明するために、米国時間2007年12月18日にETへの燃料充填試験が行われました。取得したデータを解析した結果、液体水素タンクとオービタ間の電気コネクタが問題の原因と考えられ、電気コネクタの交換作業が行われました。この対応のため、アトランティス号の打上げは、米国時間2008年2月7日へと延期されました。2月7日の打上げ時には、ECOセンサは正常に機能しました。

※:ECOセンサは、推進剤の枯渇を検知し、エンジンの異常燃焼を防ぐためのセンサです。

ECOセンサの設置場所

ECOセンサの設置場所

ラジエターホースの屈曲
写真:スペースシャトルのラジエターホースの収納

棒状の道具を使用したスペースシャトルのラジエターホースの収納

アトランティス号のペイロードベイ(貨物室)ドアに設置されているスペースシャトルのラジエターホース4本の内の1本が適切に収納されておらず、屈曲していることが、米国時間1月29日の検査で発見されました。その後、屈曲部から冷媒の漏れがないことを確認するため、データ収集と分析が行われ、その結果、問題ないことが確認されました。

打上げに向けて、ペイロードベイ(貨物室)ドアを閉じる際には、棒状の道具が使用され、ホースが適切に収納されました。

打上げ後

軌道制御システム(OMS)ポッドの耐熱ブランケットのめくれ
OMSポッドの耐熱ブランケットのめくれ

めくれた耐熱ブランケット

飛行2日目に、オービタの右舷側の軌道制御システム(Orbital Maneuvering System: OMS)ポッド上部に、耐熱ブランケットのめくれが確認されました。飛行4日目に、センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を使用した点検が行われました。得られたデータを地上で解析した結果、帰還に問題ないと判断されました。

(写真は全てNASA提供)

Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約