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第7回 航空機による学生無重力実験コンテスト
※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。
「微小重力下における超音波による水の霧化に必要な周波数」
北海道大学工学部1年
井上 慎也
私がこの実験コンテストに参加したきっかけは大学の教養の授業である『無重力の科学』を受講したことでした。授業をとった理由もただ単に面白そうだしせっかくだから受講してみようという安直な理由だった気がするので、実際実験チームに参加させていただくことが決まったときは本当にラッキーだと思ったし、せっかく選ばれたのだから自分のできることを精一杯やってみようという気になりました。
私たちがチームが集まってまずやったことは実験装置の作成でした。私たちの実験は簡単に説明すると超音波によって霧を発生させその霧の量を測定するというものなのですが、私が実験装置の作成で重点的に手がけた部分は交流側の霧化器の作成でした。私は工学部ですが、まだ専門の授業を受けていないので作成はかなりの手間がかかりました。ひとつの電源から4つの霧化端子に電源を供給するような設計だったのですが、スイッチやランプ、電圧計などを入れていくうちにかなり見栄えの悪いものとなってしまいました。動作試験をして実際に動いたときは安心したと同時に、ひとつのことを成し遂げた達成感がありました。その他の部分でも、微小重力実験では地上ではうまく動いても微小重力になった瞬間うまく動かなくなるということが予想されたので、予想される問題点とそれに対する解決策が繰り返し検討されました。
実験装置が完成し、名古屋に着いてからの日々は駆け抜けるように過ぎていきました。私はパラボリックフライトを経験させていただいたのですが、心配していた乗り物酔いもなく地上ではできない体験をさせていただきました。微小重力の20秒間は感覚としては長いようでもありましたが、何かしようと思っているうちに終わってしまうほど短いものでした。実験は一応の成功を収め、実験装置もほぼ予想通りに動き、私は本当に貴重な体験をさせていただきました。
この素晴らしいコンテストがこれからも続いていくことを切に願います。
今回実験の機会を与えてくださった(独)宇宙航空研究開発機構様、(財)日本宇宙フォーラム様、ダイヤモンドエアサービス(株)様、私たちの実験に協力してくれた低温科学研究所の皆様方にはここで改めて感謝を申し上げます。
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