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教育

航空機による学生無重力実験コンテスト

過去のテーマ紹介 : メニュー第7回の概要 > 日記・体験談

過去のテーマ紹介

第7回 航空機による学生無重力実験コンテスト 

参加した学生からの日記・体験談
チーム名 テーマ名 代表提案者 日記 体験談
TGU E2 地上での比較実験が可能なビデオクリップ教材の開発 鈴木 麗
(東京学芸大学)
1.
2.
3.
京都大学/放送大学合同チーム 重力変化が血流量と自律神経活動に及ぼす影響 永友 文子
(京都大学)
1.
2.
宇宙美(そらみ) 結露の表面伝播 藤田 彩
(お茶の水女子大学)
チーム宇宙建築の夢 微小重力における中空層の伝熱特性に関する研究 星川 力
(東京大学)
北海道大学無重力ゼミ 微小重力下における超音波による水の霧化に必要な周波数 櫻田 健太
(北海道大学)
1.
2.
3.

※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。




【実験日記】 宇宙美(そらみ)

「結露の表面伝播」

お茶の水女子大学 理学部化学科4年
藤田 彩

3月13日 

予定していた使用部品がメーカー欠品。焦って秋葉原を駆け巡る。どうにか全ての部品を手に入れる。(藤田)



3月14日 

回路の組み立て。朝10時ごろから作業を始めて気がつくと朝の7時になっている。1日って早い!(藤田)



3月15日 


とうとう明日名古屋にたちます。
思えば長い道のりでした。
初めて行ったアキバのラヂオデパート、形から入ろうとお揃いで買っていただいたオレンジのツナギ、慣れない手で半田付やボール盤を操作したのは、12月のことでした。
卒論と時期がかぶっていたため、工学部として卒業するのかと噂が立つほど、化学科ではオレンジのツナギは浮いていました。
そうして出発前日である今日、装置が完成しました。その時既に22時を回っていました。
バラして運んだら、時間内に組み直せないだろうという事で、教官の反対を押し切り、25 kg近い装置を、神輿形式で担いでいくことにしました。(芦川)



3月16日 

お祭り当日、研究室で神輿を担いだ瞬間、(私これ本当に名古屋まで運ぶんだっけ・・・)と思ったのは、きっと私だけではないと思います。
しかしここ数カ月奇跡的なチームワークで卒論やらを乗り切った二人は、根性で名古屋まで運びきることができました。
(結構重いです・・)という無言の訴えを感じてくれてタクシーを呼んでくれた森先生と、あんな不審物を担いだ3人組を、すんなり受けいれてくれたJRには、本当に感謝しています。
しかし苦労の甲斐あって、現地での操作がかなり簡単なものになりました。
挨拶もそこそこ作業を開始し、DASの方々のプロフェッショナルぶりに感動しながら、作業を順調に終えることができました。(芦川)



3月17日 前日準備

連日の徹夜だった彩ちゃんが、久々にゆっくり眠れたと、とてもいい表情だったので、徹夜でホテルにある漫画を読んでしまったとは言えないまま、二日目の作業が始まりました。
およそ作業の目処がついていたので、無事時間内に機内に装置を載せることができました。
機内に載せた後では特に装置をいじることが出来ないため、翌日のフライトに向けて、実験の確認を念入りに行い、無重力状態でできる小ネタについて話し、無重力への期待感を膨らませ、この日の作業を終えました。(芦川)





3月18日 フライト1日目

フライト一日目、実感のないまま、ミーティングが始まり、すぐに彩ちゃんが飛び立つ時が来てしまいました。
想像以上に緊張していた彩ちゃんを笑いながら撮影し、遺書を預り、飛行機を見送った後、地上でのんびりとうどんをすすっていました。
今頃みんな絶叫しているのかなと笑って話しながらも、明日は我が身、内心少しビビっていました。
フライトから戦士たちが帰ってくるとの一報を受け迎えに行くと、思わず拍手を送りたくなるくらい、堂々とした出で立ちで戦士たちがこちらに歩いてきました。
すごかった!楽しかった!と様々な擬音語でその興奮を聞き、不安がどんどん期待に変わっていきました。
装置も順調に作動し、撮影にも無事成功していました。
その後の作業は、DVテープやバッテリーの交換などで終わり、早めにホテルへ戻り、気持ちを落ち着かせるためゆっくり漫画を読みました。(芦川)



3月19日 フライト2日目

フライト二日目、いよいよ私が飛ぶ日が来ました。
前日の彩ちゃんの様子を見ていたおかげで緊張もなく、リラックスして飛行機に乗ることができました。
小さくなる街や丸い虹や雲や川に一通り感動していると、あっという間にパラボリックフライト5分前の合図が出されました。
30秒前のコールの少し後、顔や腕を上げられないほどの加圧を感じ、気づいたら体が宙に浮いていました。
奇声を発しながらもギリギリのところで実験操作をし、楽しむ間もなく20秒が過ぎ、体重が戻ってきました。
2回目、3回目以降になると少しずつ余裕ができ、操作の傍ら、様々なポーズにも挑戦しました。
無重力状態の、前後不覚になるようなあの不思議な感覚は、うまく表現ができませんが、想像していた不快感は全くなく、文字通り足が地についていないような気持ちでした。
9回のパラボリックフライトに成功し、無事地上に帰ってくることができました。
実験自体は成功したものの、結果が仮説とは異なり、この後どうやって考察していこうか、卒業式を間際にして又ヘビーな課題が出来たなと彩ちゃんと苦笑いをしながら、打ち上げに向かいました。(芦川)



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