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国際宇宙ステーションの利用補給フライト ULF1.1(STS-121)

STS-121 NASAステータスレポート#08

最終更新日:2006年7月9日

2006年7月8日(土)午前4時00分(米国中部夏時間)
2006年7月8日(土)午後6時00分(日本時間)

スペースシャトル「ディスカバリー号」と国際宇宙ステーション(ISS)のクルーが本日行う活動の中で、第1回船外活動は最も重要な作業となります。

船外活動を行うピアース・セラーズとマイケル・フォッサムは、主にふたつの作業を行います。まず、モービルトランスポータ(台車:MT)とISSを接続する電力供給/データ伝送用のTUS(Trailing Umbilical System)ケーブルのうちTUS1ケーブルに、もう一方のTUS2ケーブルに起きた問題が発生しないようにするための作業を行います。TUS2ケーブルは昨年12月に、ケーブルカッター(TUS Disconnect Actuator: TDA)の誤作動で切断されてしまいました。次にふたつ目の作業として、スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)と、SRMSが把持する長さ50フィート(約15m)のセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を、船外活動で修理作業を行う宇宙飛行士の足場として使用する際の安定性を試験する予定です。

以前、第12次長期滞在クルーが、切断を免れたTUS1ケーブルを保護するため、安全化ボルトの取付けを試みました。しかし、安全化ボルトを差し込むことができなかったため、TDAからTUS1ケーブルを外しました。

セラーズとフォッサムは、TDAの刃を遮る装置を取り付ける予定です。これが正常に動作しない場合には、インタフェース・アンビリカル部(Interface Umbilical Assembly: IUA)と呼ばれる装置を新しいものに取り替えます。新しいIUAには切断機能はありません。ケーブルが取り付けられれば、MTは再びISSのトラス上のレールに沿って「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を移動させることができるようになります。

修理を行う際の足場としてのOBSSの安定性確認試験では、まずセラーズが長さ50フィート(約15m)のOBSSの先端に乗って作業を行います。次にセラーズとフォッサムのふたりが、OBSSの先端で作業動作を模擬して動きます。この試験はSRMSとOBSSの位置を3回以上変えて行う予定です。

セラーズがEV1(Extra Vehicular1)として赤いストライプのついた宇宙服を着用します。セラーズは2002年10月、スペースシャトル「アトランティス号」によるSTS-112ミッションで船外活動を3回行いました。彼はこのミッション中に、ISSの S1トラスの取付けを行いました。

フォッサムはストライプのない白い宇宙服を着用します。今回が初めての船外活動です。ディスカバリー号のパイロットであるマーク・ケリーは、船内オフィサー(intravehicular officer)として、船外活動中の宇宙飛行士たちに対して船内から指示を出し支援を行う予定です。

ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のリサ・ノワックとステファニー・ウィルソンは、今回のミッションで行う3回すべての船外活動中に、ロボットアームを操作します。ふたりは、米国中部夏時間7月8日午前8時13分(日本時間7月8日午後10時13分)に開始される予定の第1回船外活動では、OBSSを把持したSRMSを操作します。7月10日の第2回船外活動と7月12日の第3回船外活動では、ISSのカナダアーム2を操作します。

第13次長期滞在クルーのフライトエンジニアでNASAのサイエンスオフィサーであるジェフリー・ウィリアムズと、ディスカバリー号のコマンダーであるスティーブン・リンゼイも、船外活動の支援を行う予定です。

一方、ディスカバリー号がISSにドッキングした直後に第13次長期滞在クルーの新しい一員となった欧州宇宙機関(ESA)のドイツ人宇宙飛行士トーマス・ライターは、ISSのコマンダーであるパベル・ビノグラドフと共に、「レオナルド」(多目的補給モジュール1)から物資と機材の移送作業を行います。

スペースシャトルとISSのクルーの起床時間には時間差があり、ディスカバリー号のクルーは7月8日午前2時8分(同7月8日午後4時8分)にMarc ByrdとSteve Hindalongの“God of Wonders”という曲で起床しました。フォッサムの家族が彼のために選んだ曲です。その約30分後、ISSのクルーも起床しました。

次のSTS-121ステータスレポートは、7月8日の夕方(同7月9日朝)、または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/news/sts121/STS-121-08.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。


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