STS-116 NASAステータスレポート#21
最終更新日:2006年12月20日
2006年12月19日(火) 午後7時00分(米国中部標準時間)
2006年12月20日(水) 午前10時00分(日本時間)
スペースシャトル「ディスカバリー号」と国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、米国中部標準時間12月19日午後4時10分(日本時間12月20日午前7時10分)に、お互いに別れを告げ、8日間の共同作業を終えました。
電力系統の配線変更が完了したISSには、第14次長期滞在クルーとなったサニータ・ウィリアムズが残り、6ヶ月のISS滞在を終えた、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士トーマス・ライターは、ディスカバリー号のクルーとしてISSを出発しました。
第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリアとフライトエンジニアのミハイル・チューリンは、海軍のしきたりである船上のベルをならし、去ってゆくディスカバリー号とそのクルーに敬意を表しました。STS-116ミッションのコマンダーであるマーク・ポランスキーは、ディスカバリー号がISSを半周する間に、650フィート(約198m)の距離から無線で「ディスカバリー号のクルーよりISSへ、これからの無事な飛行を祈っています。大変な作業をありがとう、そして新しい電力システムを楽しんで下さい」と、伝えました。
ディスカバリー号がISSを半周する間、パイロットのウィリアム・オーフェリンがディスカバリー号を操縦しました。周回中に、ディスカバリー号のクルーは、STS-116ミッションの成果である、P5トラスと、完全に収納されたP6トラスの太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAW)を目にすることができました。7日と23時間58分の共同作業中、クルーたちは4回の船外活動を通して、ISSの重要な要素であるトラスにP5トラスを取り付け、ISSの電力供給システムの配線変更を完了させました。
12月19日午後1時42分(同12月20日午前4時42分)にISSとディスカバリー号の間のハッチが閉まるまでに、ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のジョアン・ヒギンボサム率いる貨物チームは、第14次長期滞在クルーのための約1.8トン以上の食糧、水、機器をISSに移送しました。また、彼らはディスカバリー号に搭載されたスペースハブ・モジュールに、機器や実験サンプルなど、地上に持ち帰る物資を運び込みました。
ディスカバリー号は、12月19日午後6時12分(同12月20日午前9時12分)に、軌道制御システム(Orbital Maneuvering System: OMS)のエンジンを噴射して、ISS周辺からの最終離脱を行い、帰還に向けた軌道に乗りました。ディスカバリー号は、天候がよければ12月22日午後2時56分(同12月23日午前5時56分)にフロリダ州のNASAケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する予定です。
12月20日に、ポランスキー、オーフェリン、そしてMSのニコラス・パトリックは、ディスカバリー号の耐熱シールドがデブリや微小隕石による損傷を受けていないか確認するために、スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)とセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を使って検査を行う予定です。また、船外活動を行ったロバート・カービームとクリスター・フューゲルサングは、ヒギンボサムとライターとともに、着陸に備えてミッション中に使用した機器や補給物資を収納する予定です。
次回のSTS-116ステータスレポートは12月20日午前(12月20日深夜)、または新規イベントがあれば発行する予定です。
出典:http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts116/news/STS-116-21.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。