STS-116 NASAステータスレポート#18
最終更新日:2006年12月19日
2006年12月18日(月) 午前7時00分(米国中部標準時間)
2006年12月18日(月) 午後10時00分(日本時間)
スペースシャトル「ディスカバリー号」と国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、本日、本ミッション中で4回目となる船外活動を行います。この船外活動は、まだ途中までしか収納されていないISSの太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAW)の引っ掛かりを解消し、正しく折り畳んで収納することを目的としています。
ロバート・カービームと欧州宇宙機関(ESA)のスウェーデン人宇宙飛行士クリスター・フューゲルサングは、米国中部標準時間12月18日午後1時12分(日本時間12月19日午前4時12分)に船外活動を開始する予定です。今回の船外活動は、カービームにとって本ミッション中で4回目となり、1回のスペースシャトルの飛行中にひとりの宇宙飛行士が行う回数としては過去最多となります。また、フューゲルサングにとってはミッション中3回目の船外活動となります。テープで絶縁し特別に用意したさまざまな道具を使って、P6トラスの左舷側SAWの収納を完了させるための作業を行う予定です。
カービームとフューゲルサングは、"キャンプアウト"のため、ISSの「クエスト」(エアロック)の中で一晩を過ごしました。クエスト内部の気圧は10.2psi(約0.7気圧)に減圧されており、宇宙飛行士の体内からの窒素ガスの排出を促します。これは減圧症を予防する方法のひとつです。
ディスカバリー号のクルーは12月18日午前8時17分(同12月18日午後11時17分)に、ビーチ・ボーイズの"Good Vibrations"で起床しました。この曲は、本日の船外活動で船外活動クルーがSAWの問題解決のために発生させる可能性のある振動(バイブレーション)にちなんで、クルー全員のためにかけられたものです。カービームとフューゲルサングは、SAWを収納する太陽電池ブランケット収納箱(Solar Array Blanket Box: SABB)を押すことでSAWを揺らす作業を行う可能性があります。今回の船外活動の作業時間は、必要があれば6時間30分におよぶ可能性があります。
カービームは、船外活動中、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)に乗って作業を行う予定です。カービームはSAWに起こっているとされる、ふたつの問題に対処するための道具を装備することになっています。ひとつ目の問題は、ガイドワイヤが誘導用のグロメット(ガイドワイヤを通す穴)に引っかかっていると考えられていることです。ふたつ目は、収納する途中で確認された、太陽電池パネルをつなぐ折り畳み部の一部が動きにくく、予定通りに機能していないことです。これらの問題に船外活動クルーが対処する一方で、船内のクルーはSAWの収納コマンドを送信します。
フューゲルサングはP6トラス上で作業を行う予定です。フューゲルサングは、折り畳まれたSAWを収納するSABBを押すことになっています。また、P6トラスの右舷側SAWの写真を撮影する予定です。右舷側のSAWは、次回、スペースシャトルがISSを訪問したときに収納される予定です。フューゲルサングが撮影する写真は、この作業計画の作成に役立つことになります。
船外活動中、ISSの第14次長期滞在クルーのフライトエンジニアであるサニータ・ウィリアムズと、ディスカバリー号のミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)であるジョアン・ヒギンボサムが、カナダアーム2を操作します。パイロットのウィリアム・オーフェリンは、ISS内で船外活動の指揮役である船内オフィサーを務めます。
ディスカバリー号とISSの間での機器や補給物資の移送は、本日も引き続き行われます。ディスカバリー号に搭載して運んできた4,292ポンド(約1,947kg)の物資はISSに移送され、地上に持ち帰られる予定の3,725ポンド(約1,690kg)の機器もほぼディスカバリー号に搬入されています。ディスカバリー号のISSからの分離は、12月19日午後4時9分(同12月20日午前7時9分)に予定されています。ディスカバリー号は、12月22日午後2時56分(同12月23日午前5時56分)に、NASAケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する予定です。
次のSTS-116ステータスレポートは12月18日夜(同12月19日昼間)、または新規イベントが発生すれば発行する予定です。
出典:http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts116/news/STS-116-18.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。