STS-116 NASAステータスレポート#15
最終更新日：2006年12月17日
2006年12月16日(土) 午後9時30分（米国中部標準時間）
2006年12月17日(日) 午後0時30分（日本時間）
STS-116ミッションのクルーであるロバート・カービームとサニータ･ウィリアムズは、第3回船外活動を行い、国際宇宙ステーション（ISS）の配線切替え作業を完了しました。また、巨大な太陽電池パドル（Solar Array Wing: SAW）を揺らし、これにより船内のほかのクルーがこのSAWを約3分の2まで収納することができました。
電力系統の配線切替え作業が完了したことで、今後追加されるSAWや国際パートナの実験棟などをISSに取り付ける準備が整いました。
第3回船外活動は、米国中部標準時間12月16日午後1時25分（日本時間12月17日午前4時25分）に開始されましたが、その前に飛行管制官たちは、照明、通信機器、換気システム、予備用コンピュータなどの一部など、ISSのほぼ半分のシステムを停止しました。カービームとウィリアムズによる配線切替え作業は、12月14日にカービームとミッションスペシャリスト（搭乗運用技術者：MS）のクリスター・フューゲルサングが行った第1回船外活動での作業とほぼ同じ時間で終了しました。12月16日午後3時18分（同12月17日午前6時18分）に、飛行管制官は新しい電力システムと冷却システムの残りの半分への電力供給を開始しました。
また、カービームとウィリアムズは、ロボットアームで機器を把持するときに使用する調整可能な把持部（Adjustable Grapple Bar: AGB）の設置と、サービスモジュール・デブリ・パネル（Service Module Debris Panel: SMDP）3基の「ズヴェズダ」（ロシアのサービスモジュール）外部への仮設置を行い、その後、P6トラスのSAW（チャンネル4B）の収納作業へと移りました。SMDPは今後の船外活動でズヴェズダに取り付けられる予定です。
ふたりの船外活動クルーは、"Beamer Shake"と"Suni Shake"と名づけられた作業を行い、12月13日以来P6トラスのSAWを完全に収納することを妨げていると見られているグロメット（ガイドワイヤを通している穴）とガイドワイヤへの対処を行いました。カービームとウィリアムズは、収納するSAWの反対側から交互に太陽電池ブランケット収納箱（Solar Array Blanket Box: SABB）を揺らし、船内のクルーはSAWのベイをひとつずつ巻き取りました。カービームは19回、ウィリアムズは13回、SABBを揺らしました。船内のクルーは地上の飛行管制官と連携し、8回の収納作業を実施しました。
全員の協力により、現在SAWは65％まで収納され、まだ伸展しているパドルは11ベイとなりました。船外活動は12月16日午後8時56分（同12月17日午前11時56分）に終了し、作業時間は7時間31分でした。
船外活動の最中に、ミッション・コントロールはクルーに対し、ミッションを1日延長し、4回目の船外活動を実施する決定をマネージャが下したことを報告しました。カービームとフューゲルサングが12月18日に船外活動を行い、P6トラスのSAWを完全に収納することを目指し、また来年3月に予定されているSTS-117ミッションで実施する反対側のSAWの収納作業に役立つ情報を収集します。ミッションが延長されても、ISSからの分離後に予定しているスペースシャトル「ディスカバリー号」の耐熱シールドの点検は行う予定です。ディスカバリー号は、NASAケネディー宇宙センター（KSC）に12月22日午後（同12月23日午前）に着陸の予定です。
ディスカバリー号のクルーは、12月17日午前0時17分（同12月17日午後3時17分）に就寝する予定で、12月17日午前8時17分（同12月17日午後11時17分）に起床すると、物資の移送や第4回船外活動の準備を行う予定です。
次のSTS-116ステータスレポートは12月17日午前、または新規イベントがあれば発行する予定です。
出典：http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts116/news/STS-116-15.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
