暖かいときは柔(やわら)かくて変形しやすく、冷たければ固いままです。 |
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睡眠(すいみん)に対する考え方を変えてしまうほど画期的な枕(まくら)やマットレスがあります。
NASAのエイムズ研究センターは1970年代初めに、ロケットを打ち上げる時に宇宙飛行士にかかる厳しい重力をやわらげる物質を開発しました。スウェーデンの会社がこの物質を改良して、変化しにくく丈夫(じょうぶ)な物質を開発しました。
この物質は、粘土(ねんど)とバネの性質を両方とも持っています。表面に穴が開いた、球形の小さな部屋がびっしりとつまったような物質で、温度変化に敏感(びんかん)であるという特徴(とくちょう)があります。丈夫で、20年は変質しません。そして、暖かいときは柔(やわ)らかくて形が変わりやすく、冷たいときは形が変わりにくいという性質があります。
この物質で作られたマットレスは、柔らかい方がよいところは柔らかく、固い方がよいところは固い状態を保ってくれるので、寝心地(ねごこち)がよく、あまり寝返(ねがえ)りを打つ必要もありませんし、また同じ物質で作られた枕は体型に合った形になるので気持ちよく眠(ねむ)ることができると言われています。
NASAは、このスウェーデンの会社が、NASAの開発した技術を利用して商品を開発してくれたので、人々が毎日の生活でも、そして医療(いりょう)の面でも、気持ちよく暮らせるようになったと考え、この会社を表彰(ひょうしょう)しました。
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