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国際宇宙ステーションの利用補給フライト ULF1.1(STS-121)

STS-121 NASAステータスレポート#17

最終更新日:2006年7月13日

2006年7月12日(水)午後4時00分(米国中部夏時間)
2006年7月13日(木)午前6時00分(日本時間)

スペースシャトル「ディスカバリー号」のクルーは本日、第3回船外活動において、損傷したオービタの修理技術の検証の一環として、貴重な新しいデータを収集しました。

ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のピアース・セラーズとマイケル・フォッサムは、米国中部夏時間7月12日午前6時20分(日本時間7月12日午後8時20分)に船外活動を開始し、カナダアーム2(国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアーム)の先端のフット・レストレイント(足場)の準備を行いました。セラーズは、MSのリサ・ノワックとステファニー・ウィルソンが操作するカナダアーム2に乗ってスペースシャトル「ディスカバリー号」の右翼に向い、そこで赤外線カメラを使って、翼前縁部の選択された強化炭素複合材(Reinforced Carbon Carbon: RCC)パネルを20秒間ビデオ撮影しました。赤外線カメラによる映像は、RCCパネルの内部の損傷を見つけるために役立つ可能性があります。

フォッサムは、ディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)の後方へと移動し、セラーズと合流すると、今回の船外活動の主要な目的である、NOAX(Non-Oxide Adhesive Experimental、ノーアックス)と呼ばれる補修剤の試験に使われるRCCパネルのサンプルが12枚入った熱防護システム(Thermal Protection System: TPS)修理試験用サンプルボックスの準備を支援しました。NOAXとは、炭素繊維強化炭化珪素(Carbon-Silicon Carbide: C-SiC)粉末を含有するプレセラミックポリマー製の充填剤で、RCCパネルの損傷修理に適しているか検証されています。

2005年のSTS-114ミッションでの検証結果によれば、NOAXが性能を最も発揮するのはRCCパネルの温度が約-1℃から約49℃の間に塗布された場合でした。そこで今回、船外活動クルーは、損傷サンプルパネルの温度に注意してNOAXを塗布するように指示が与えられました。約2時間30分の作業で、セラーズとフォッサムは、凹みをつけたサンプルパネル3枚と、クラックのある2枚についてNOAXを使った修理を完了し、その間ミッションコントロールに対して修復作業の様子とNOAXの反応を逐次報告を行いました。また、ふたりは4枚のサンプルを赤外線カメラで撮影し、フォッサムはカナダアーム2に乗ってエアロックに戻る途中、同じく赤外線カメラでディスカバリー号の左翼のビデオ撮影を行いました。

船外活動の終盤に、ミッションコントロールは今回の船外活動に作業をひとつ追加しました。ふたりは時間通りに作業をこなしており、消耗品も充分に残っていたため、セラーズはディスカバリー号のペイロードベイに取り付けられた船外機器輸送キャリア(Integrated Cargo Carrier:ICC)の所までピストル型パワー・ツール(Pistol Grip Tool: PGT)を持って移動し、第2回船外活動でポンプモジュールを運んだ際も使用した固定グラプルバー(Fixed Grapple Bar: FGB)を取り外しました。そして、これをS1トラスまで運ぶと、フォッサムの助けを借りてS1トラスのアンモニアタンクに取り付けました。これにより、今後のISS組立ミッション時にこのアンモニアタンクを移動させることができるようになりました。

クエストの再与圧は、7月12日午後1時31分(同7月13日午前3時31分)に開始し、7時間11分におよんだ船外活動は終了しました。この船外活動は、ISSの組み立て・メンテナンスのための68回目の船外活動となりました。今回のミッションで行われた3回の船外活動は、合計21時間29分でした。セラーズの累積船外活動時間は、6回で41時間10分となり、米国の船外活動クルーとしては歴代4位、世界でも第9位となりました。

本日、ISSの第13次長期滞在クルーのコマンダーであるパベル・ビノグラドフと、フライトエンジニアのジェフリー・ウィリアムズとトーマス・ライターは、回収される実験サンプルや不必要となった機材、そして不要品を「レオナルド」(多目的補給モジュール1)に搬入する作業を集中して行いました。レオナルドは、7月14日にディスカバリー号のペイロードベイに再搭載される予定です。

次回のSTS-121ステータスレポートは、7月13日午前(同7月13日夜)、または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/news/sts121/STS-121-17.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。


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