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教育

航空機による学生無重力実験コンテスト

過去のテーマ紹介 : メニュー第5回の概要 > 日記・体験談

過去のテーマ紹介

第5回 航空機による学生無重力実験コンテスト 

参加した学生からの日記・体験談
チーム名 テーマ名 代表提案者 日記 体験談
Over the hump ハエは重力を感知して飛んでいるのか? 堀 友香
(お茶の水女子大学)
ふらっとひらめ ヒラメの行動と眼球運動 山田 純也
(藤田保健衛生大学)
東京大学無重力ゼミ 微小重力下における濡れ性の違いの定性的観察 芳賀 智亮
(東京大学)
1.
2.
京都大学エネルギー研究科
宇宙資源エネルギー学分野
水電解チーム
テンプレートを用いた遷移金属ナノワイヤー電析における重力場の影響 大野 恵
(京都大学)
Takatech-SFA 水の電気的性質を利用した拡散・収束実験 舩城 央
(高松工業高等専門学校)
1.
2.

※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。




【実験日記】 東京大学無重力ゼミ

「微小重力下における濡れ性の違いの定性的観察」

東京大学   芳賀 智亮

12月12日 実験装置組み立て

μGと書かれた微小重力実験専用のつなぎを借りて作業にあたりました。このつなぎを着ると、いよいよ航空機に乗るのだなあと実感がわいてきます。

実験装置組み立てとはいっても梱包をはずして、必要なコードをつなぐだけだったのですが、いろいろな個所をいじくっているうちに結局4時間以上かかってしまいました。時間はかかりましたが、準備はおおむね順調なので、この調子で実験本番もうまくいくことを望みます!



12月13日 実験装置搬入、実験試料作製、実験装置の補強

午前中は実験装置を航空機に搬入しました。下段の実験ラックだったので、体勢的に少しきびしかったですが、姿勢を工夫すると意外と楽なものです。

午後は残りのメンバーも合流しての作業でした。昨日は池田先生と二人きりだっただけに、6人の大所帯となると一気ににぎやかになりました。

4時過ぎからEMI試験が行われました。何やら怪しげなイメージを持っていましたが、実際に航空機内で実験装置を動作させた時に問題がないかを調べる、というものでした。

ここにきて、問題が発生!EMI試験中に、液溜に水を注入した瞬間、水が漏れてきてしまいました。

危ない危ない。

さっそく戻って補強です。他のブリッジも確かめてみたら、案の定漏れのあるものがちらほらありました。

今日はブリッジの補強や、試料作製などたくさんの残業に追われてからホテルに戻りました。

明日は、朝8時のフライトなので早めに寝ようと思います。



12月14日

異例の早朝飛行ということで、少々寝不足ぎみでDASに向かいました。寝不足だと酔いやすいよ、とくぎを刺されたけど大丈夫かなあ。一応酔い止めは飲んでおきます。

いよいよ搭乗です。飛ぶ前は結構緊張します。鈴木先生に、不時着したときのために財布を持って行けよ、と冗談を言われましたが、本気にしてしまいました。

空域に到着するのは結構早いもので、離陸したと思ったらもう実験準備です。

1回目のパラボリックフライト。2分前のコールの後、ジェットコースターが落ちるような感覚がありました。と思ったら体が急に重くなります。噂の2Gというやつらしいです。頭に血が昇らないのが分かります。もう無理だ~と思ったら、いきなりの開放感。もうめまぐるしい重力の変化です。無重力は慣れない感覚でしたが、意外と気持ちのいいものでした。

少し慌てたあと、モニターの方へ目を移しました。本当に水とオイルが壁面を上昇してくる様子には感動しました。太陽光の影響で少し見にくかったのですが、水とオイルの接触の様子を観察出来て、有意義な実験となりました。

次は、太陽光を遮断するような工夫をして、実験に臨みたいと思います。

金田さん、明日は頑張ってください。



12月15日

まずは前日の問題点の解決。実験装置の前面にベニヤ板を張って、太陽光を遮断できるようにしました。

金田さんがお空に行っている間に、朝日新聞の取材を受けました。自分でも何を言っているのか分かりませんでした。記者の方を困らせてごめんなさい。

地上で映像を見ると、昨日よりもはるかに鮮明なものが撮れていました。これは成功と言ってもいいぐらいの出来です。4月から実験内容を考えてきただけに、涙が出そうになりました。メンバーのみんな、本当にありがとう。そして鈴木先生と池田先生には感謝してもしきれません。

今回の航空機実験ではたくさんの人にお世話になりました。宇宙航空研究開発機構、日本宇宙フォーラム、ダイアモンドエアサービスの方々をはじめ関係者の皆様には深く感謝いたします。ありがとうございました。




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