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第8回 航空機による学生無重力実験コンテスト
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「微小重力下における化学発光のふるまい」
北海道大学 理学部 1年
佐野 ひろ美
私がこのコンテストを知るきっかけとなったのは、前期の講義である「無重力の化学」を受講したことです。私には、”いつか無重力空間で実験をしてみたい!”という夢が中学校の頃からあったので、この講義でもしかしたら、無重力空間で実験ができるチャンスがあるかもしれないということを知り、迷わずに受講を決めました。提案書を提出し、夏に採択決定のメールが届いたときは、最初は信じられませんでしたが、夢が一つ叶うという実感がだんだん湧いてきて、本当に心から嬉しかったです。
それからは、授業の合間をぬって実験装置の製作を行いました。実験装置をどのような配置にするか、薬品は何を使用するか、など自分たちですべてを決めなくてはなりません。実験装置を一から製作することは初めての経験だったため、とても貴重な体験ができたと思います。何度も改良を重ね、無事実験装置が完成し、残すは名古屋での実験を待つばかりとなりました。
実験のため名古屋に到着してからは、本当にあっという間に時間が過ぎていきました。装置組み立て、発光させるセルの製作、実際に乗る航空機でのリハーサル、すべての作業が私にとって楽しくてたまりませんでした。リハーサル時に発生したトラブルも、改良策を必死に考えてなんとか実験に間に合わせることができました。
私のフライトは実験最終日。前日にフライトした小暮くんの話も聞きながら、当日は緊張と期待で胸がいっぱいでした。
実際のフライトは終始楽しかったです。μGはもちろん、μGになる前の2Gの体験もとても面白いものでした。私たちの実験はμG中に注射器を操作しなければならず、大変ではありましたが、自分の体が浮きながらもなんとか操作することは出来ました。浮いている間は本当に上下の区別がつきませんし、周りのあらゆる人やものが浮いている様子は圧巻でした。20秒という短い間ではありましたが、宇宙ステーションにいるような気分を味わうことができた気がします。
このコンテストを通して本当に多くの貴重なことを学ぶことができました。これからもこのコンテストが続き、多くの人が素晴らしい経験が出来ることを切に願っています。
「第8回航空機による学生無重力実験コンテスト」という形で航空機による無重力実験という大変貴重な経験をさせていただいたことに、(独)宇宙航空研究開発機構、(財)日本宇宙フォーラム、(株)ダイヤモンドエアサービス、その他今回の実験に関わった関係者の方々には深く感謝の意を申し上げます。また、お忙しい中親身になってご指導、ご助言いただいた北海道大学 低温科学研究所 古川義純 教授、佐崎元 准教授、実験装置作りにお力添えいただいた低温科学研究所の技術者の方々には厚くお礼申し上げます。
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