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第4回 航空機による学生無重力実験コンテスト
※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。
微小重力環境における「ロウソクの科学」
学習院大学理学部微小重力研究会2006
メンバー: 渋谷 龍一(代表者)、石井 啓太、市村 豊、水村 沙織、小山 千尋(記録)
装置も完成し、実験手順も完璧、今日はようやく、装置を名古屋に送り出す時がやってきました。
学校に着くとさっそく梱包作業を始め、部品一つ一つプチプチ(?)で包みながら、「ここの部分、なかなかアイデアが出なくって苦労したなぁ。この部分はあいつの良いアイデアだしてくれて助かったなぁ。」なんて振り替えつつも、黙々と作業を続け、2時間程で終了。その後、宅急便で装置を名古屋まで配送してもらい、しばらくの間お別れをしました。
朝から胸をドキドキさせながら、名古屋へ出発。
到着すると既に装置は届けられていて、早速バラバラになった装置を組み立て始めました。装置が完成させ、2人がかりで航空機まで運び中に入ると、狭い中に人がごった返していて、熱気が溢れていました。この中で実験をするのかと思うととても楽しみになってきました。
点火に使うニクロム線を点火後に炎から離すために、行う作業がかなり時間がかかり最後まで問題になっていたのですが、午前中装置の前で作業していると、その作業の部分で短縮する装置の機構のアドバイスと部品をDASの土居さんから頂きました。さっそくその部分の装置の手直しを始めました。完成して作業してみると、今までより10数秒は実験の準備が完了しました。このおかげで時間短縮ができ助かりました。
午後はEMI試験を行い実際に航空機のエンジンをかけて、実験したのですが、装置の不具合もなく、他のチームより作業完了が遅いというわけでもなく問題なく終了しました。
今日は長い長い準備を終えてついに実験本番一日目!
今日のフライトは石井ちゃん、いつもは気楽でいる石井ちゃんもさすがに緊張しているようでした。そんな石井ちゃんを見ていると私も少し緊張してきました。
格納庫から外へGⅡ(航空機)が移動してミーティングも終えて、GⅡに向かいました。外に出ると戦闘機やヘリのエンジンの出す轟音にびっくりしつつも、搭乗者が次々とGⅡ(航空機)に乗り込んでいる姿を見ていると明日は「自分かぁ」と思いながら、不安なような楽しみなような気持ちになりました。
次々と他の航空機が滑走路を飛び出す中、20分ぐらいしてようやくGⅡも飛び出し、私たちも待合室に戻りました。
2時間もするとGⅡが戻ってくるという連絡が入り、みんなでまた外へ待機しているとGⅡが戻ってきて、石井ちゃんがなんともいえない表情で降りてきました。笑顔のような笑顔じゃないような顔で。
成功したのか?失敗したのか?答えは半々といった感じでした。
「映像は取れたけれど、温度やGデータの記録には失敗してしまった。」といった結果になりました。
夜になると渡邉先生も駆けつけて下さり、ホテルで今日取得した映像を参考にしつつ、先生を交えて議論するといろいろとデータの記録以外にも課題が浮き彫りになり、明日への大きな収穫になりました。
今日は実験本番2日目。今日、自分が搭乗のため緊張で昨日は良く眠れませんでした。しかしやらなければならないという気持ちでDASの青い作業着に着替え、GⅡに乗り込みました。
ハッチが閉じて機体が動き始め滑走路に向かい、滑走路を走り、空に飛び出しました。目的地の空域に到着するまでに黙々準備を進め、ついに空域に到着。私の気持ちは今までの実験の中で一番、ワクワクも緊張もしていました。
2分前、1分前、30秒前とカウントされていき、10秒前になると体が物凄く重くなっていくことが感じられ、そう感じているとすぐに体が軽くなって、上がどこにあるのかわからない状態になりました。体が浮いて、首にぶら下げていたペンライトがふわふわと浮き、不思議な世界にいるようでした。20秒もするとまた体が重くなり、その後また1Gに戻り準備にとりかかり、最終的に10回のフライトができました。航空機から降り、データや映像を見直してみると実験は成功!やったぁ!やっと緊張や不安から解放されました。そして成功をみんなで喜ぶことができました。
今回の実験で多くの人とめぐり会えたこと、そして仲間たちでなにか、一生懸命一つのことを取り組みやり遂げたということは私の人生に大きなプラスになりました。
そのような場を与えて下さった、宇宙フォーラム、DAS、先生の方々には深く感謝いたします。ありがとうございました。
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