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第4回 航空機による学生無重力実験コンテスト
※表の をクリックすると、対応する内容が下に表示されます。
「共に見たシャボン玉の夢!」
東北大学大学院 理学研究科 博士課程 丸山 美帆子
メンバー: 平野 大地、太田 敦人、村山 健太、宮崎 真利、小野 えりか、小泉 正子、中田 真帆、丸山 美帆子
「僕の授業で航空機実験に興味持った学生たちがいるんだよね。彼ら、航空機実験の学生公募に出そうという気持ちがあるから、丸山さんもチームに加わってほしいんだけど。」
これは、私が担当教官に突然言われた言葉でした。初夏の事です。
メインで実験企画をしようという4人のメンバーは、太田敦人君、平野大地君、村山健太君、宮崎真利君。太田君と平野君は工学部からの参加、村山君と宮崎君は理学部からの参加でした。初顔合わせの後、2週間に一度くらいの割合でミーティングを継続的に続けていく事になりました。それらのミーティングでは、予備実験などを積極的に行い、装置を組み立てていきました。夜な夜なシャボン玉をふくらませる大学生と大学院生・・・。これまであまり真剣に考えた事が無かったシャボン玉の奥深さに気づかされたのもこの時期です。初めてのインターフェース調整会なども経験しました。近づいてくる航空機実験に向けて…期待と、せまり来る時間に対する焦燥感を感じながら、名古屋入りを迎えることに。
私たちが作成した装置を、ついにラックに組み立て、航空機に搭載します。大学2年生の4人は、名古屋の工場に圧倒されていました。現場での作業は初めての経験で、なかなか教科書どおりには行きません。私にとって、現場での指導やアドバイスもやはり難しく、時には苛立ちをぶつけてしまうという失敗もしました…。
しかし、ついに私たちの装置が航空機に搭載され、予備実験も完了!後は本番を待つばかり。
全員の期待を一身に背負って、我々のリーダー平野君が空へ旅立っていきました。私としては、本当に心配の一言。元気なのは知っているけれど、航空機の中で具合が悪くなったりしないかな?焦って実験手順間違えたりしないかな?そんな不安ばかりが胸をかすめました。しかし、搭乗が決まった以上、仲間を信頼する事が私たちにできる事の全て!
「気合入れて行って来い!!」
平野君は旅立っていきました。
そして…素晴らしいデータと共に帰還!!データの詳細はここでは触れませんが、私たちが想像した以上の事がムービーには示されていました。干渉縞が?!シャボン玉が割れる瞬間が?!そういった詳細は、実験報告書で詳しく触れる事になるでしょう。
二日目の搭乗は、村山君。恐らく私たちのグループ内で、最もシャボン玉に詳しい男です。彼の鞄には、常にシャボン液が。シャボン玉を膨らませる技術も職人技?!
村山君も、緊張に満ちた顔で飛行前ブリーフィングに臨みました。飛行後、少々体調が悪くなったようですが、飛行機内で実験結果を冷静に観察し、臨機応変に条件を変えてデータを所得してきました。航空機実験では、ベテランでも緊張して手順を忘れてしまうくらいなのに、彼のこの仕事っぷりはあっぱれ!
それぞれの学校が、無事に航空機実験を終了し、めでたく打ち上げを迎えることができました。大学内ではなかなか得られない、様々な立場の人たちとの新しい出会い。実験準備から実験終了後まで、全てが私たちにとって勉強の連続でした。 私に関して言えば、アドバイザーとしての色が濃かった今回の参加。一つの事を教えるのも、言葉足らずで伝えるのが難しかったり、的確な意見が言えなかったりと、反省する点も多かったのが現状です。ですが、一緒に夜中まで実験をし、目指していたゴールを迎える事ができたのは、大きな喜びでした。 素晴らしい結果が得られ、新たな疑問も生じたので、また次の機会にこの続きに挑戦できたらと思います。(独)宇宙航空研究開発機構、(財)日本宇宙フォーラム、ダイヤモンドエアサービス(株)の皆様をはじめ、私たちを支えてくださった全ての方々に感謝いたします。本当にありがとうございました!!
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