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第3回 航空機による学生無重力実験コンテスト
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ぶつかれ青春~粘性の異なる液滴同士の衝突
北海道大学
スペースシャトルや宇宙ステーションで、宇宙飛行士が浮遊状態で宙返りをしたりするのをテレビで見て、ぜひ無重力を体験したいと夢をいだいていました。これが、「無重力の科学」の講義(北海道大学の講義)を受講したきっかけです。普段僕達の周りには当たり前のように重力が存在しますが、それが無くなったらどうなるのか。物体や体が浮かぶだけでなく、想像をはるかに超えるいろいろな現象が起こることを学びました。そして、講義で議論したテーマが「航空機による学生無重力実験コンテスト」に採択されたことを聞いた時は、夢がかなったと大変興奮しました。
実際に、飛行機の中に実験装置を設置するのは大変でした。飛行機は有人ですので、いろいろと厳しい制限があります。その制限を守りながら装置を組み立てるには、さまざまな工夫が必要なことを学びました。
そして、いよいよ無重力飛行を体験したのですが、無重力になった瞬間体が上に引っ張られた感じがして、上下の感覚がなくなりました。そして、ノズルから噴出した液滴が、空間を放物線ではなくまっすぐに運動するのを見て、無重力を実感しました。液滴を作るための実験操作も、地上で試したのとはだいぶん異なっていました。しかし何度か無重力を体験するうちに、水滴をうまく作る感覚が分かってきました。この経験が翌日の実験に生かされて、実際に液滴同士が衝突する瞬間を観察できたときには、みんなで歓声をあげるほど嬉しかったです。
この貴重な体験で、宇宙への憧れがますます強くなりました。このような機会がもっと多くの皆さんに提供されることを期待します。
(北海道大学季刊誌リテラポプリ25号より引用)
このたび、私は無重力実験に参加し、非常に貴重な経験をすることができました。今回の私達の実験は、アクリルボックスの中で、注射器で発射した水滴同士をぶつけるというものでしたが、これは無重力下での球状になった水の挙動に興味があったからです。
実験当日、1日目で行われた実験の不具合などを改善してフライトへと望みました。実験空域に着いて、1回目のパラボリックフライト2分前のコールがかかりました。そして1分前、20秒前となり、20秒間の2Gが体にかかりました。事前に「2Gはキツい」ということを聞いて覚悟していたせいか、思っていた程の負荷ではありませんでしたが、やはり手を上げることさえも難しかったです。そして「5、4、3、2、1、NOW」の声が聞こえ、一瞬のエレベーターの中にいるような気持ち悪い浮遊感の後、体が浮くのを感じました。水の中で潜っているような感覚で、自由に体を操ることができませんでした。しかし今まで感じたことのない完全な浮遊感に大変興奮しました。しかし実験の方は、興奮のあまり重要なノズルが外れてしまい、1回目のフライトでは多くのデータをとることができませんでした。しかし、はずれたノズルが、重力という抵抗のない状態で、くるくると空中で回り続けているのを見て「あぁ、無重力とはこういうことなんだ」と実感することができました。予想外の出来事でしたが、非常にいい経験となりました。
パラボリックフライトは計10回行われ、後半は酔ってしまったのですが、たくさんのデータをとることができました。私自身も大変よい経験ができたと感じています。今後、この無重力実験がより身近になり、もっと多くの人が経験できるようになればいいと思いました。
(北海道大学季刊誌リテラポプリ25号より引用)
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