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「きぼう」での実験

超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)の成果

最終更新日:2015年05月14日

オゾン層の動きが分かった

SMILESは2009年9月に国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれ、軌道上で動作を確認した後、2009年10月から地球大気の連続的な観測を開始しました。2010年4月に装置内部のサブミリ波発振器が故障するまでの約6ヶ月間の大気観測データを取得し、オゾンや塩素化合物・臭素化合物などのグローバルな分布を求めました。

観測事例として、2009年秋季~2010年春季に赤道付近の成層圏オゾンが特異な分布をしていることを捉えました(図1)。また、2010年1月には、北半球でも南半球オゾンホールと同様の塩素化合物によるメカニズムでオゾン破壊が引き起こされていることを、明らかにしています(図2)。

SMILESのデータは、これまで長年にわたって行われてきた地上観測や人工衛星からの観測データと比べても精度の高いものとなっています。また、地球大気の微量成分分布を計算する複数の数値シミュレーションの計算結果ともほぼ一致しています。例えば、これまで明らかでなかった、成層圏オゾンの日周変動 (一日の中での、時間帯による変化) について、一日周期でオゾンの量が増減する様子を初めて明確に観測し、なおかつ数値シミュレーションでも同様の変動が再現されました(図3)。SMILES 観測とシミュレーションとは独立に行われたものですので、それらが一致するということは、地球大気中のオゾンの日周変動現象を両者とも正しく示したものであるということができます。

2010年4月のサブミリ波発振器の故障以降、軌道上からの地球大気観測は実施できていませんが、装置を極低温まで冷却するために開発された小型・長寿命の機械式冷凍機の技術実証を2014年3月まで継続して実施し、温度変化に伴う特性データなどを取得しました。

図1 2009年10月から2010年3月までの成層圏におけるオゾンの分布
オゾンの多い領域(赤色) が、秋季と春季には同心円状でなく「ウサギの耳」(赤い四角で囲った部分)のような変形した分布になっているように見える

図2 2010年1月23日の、オゾン(左上)・一酸化塩素(左下)・塩化水素(右下)の分布
右上は観測地点での昼夜の差を示す。北極付近でオゾンが減少し(左上:青色、オゾンを破壊する一酸化塩素が増加(左下:赤色)・化学的に安定な塩化水素が減少(右下:青色)していることが判る。(赤丸で囲まれた部分)

図3 SMILES 観測で捉えた高度方向のオゾン分布の日周変動と同時期を再現したシミュレーション結果。平均的なオゾン量と比べて、高度や時刻によって増加したり(赤色)減少したり(青色)する変動の様子が、SMILES観測でもモデル計算でも捉えられている。
(左)SMILES観測データ、(中央)モデル計算(日本・国立環境研究所)、(右)モデル計算 (米国・大気研究センター)

 
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