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「きぼう」日本実験棟船内実験室にて行われていた、第3回小動物飼育ミッション「宇宙ストレスにおける環境応答型転写因子Nrf2の役割」(代表研究者 山本雅之/東北大学医学部 教授・東北メディカル・メガバンク機構 機構長)について、長期飼育(4月4日から5月5日まで31日間)を終了し、マウスは帰還用ケージに収容されてドラゴン補給船運用14号機(SpX-14)にて、5月6日(日本時間)に帰還しました。
5月7日に米国内にてNASAからJAXAに帰還用ケージが引き渡され、その後、マウス全数の生存を確認しました。これから詳しい解析が行われます。今回のミッションでは、生体のストレス防御にかかわる制御因子であるNrf2の遺伝子を欠失させたノックアウトマウス6匹(ストレスへの感受性が高いマウス)と野生型の対照マウス6匹、計12匹のマウスの宇宙国際ステーション(ISS)における長期飼育を行いました。遺伝子ノックアウトマウスの長期宇宙滞在とそこからの全数生存帰還は世界初の成果となります。
この成功を受けて、今後、ヒトの病態解析の目的で、世界中で作製されている多くの遺伝子ノックアウトマウス系統についても、宇宙ストレスの影響下で個々の遺伝子欠失の影響がどのように変化するのかを解析できる道が開かれました。まさに宇宙マウス実験の時代(Decade of Space Mouse)となりました。例えば、骨減少や筋減弱が加速される宇宙環境を活用し、地上における健康寿命の増進に関わる研究などが加速されることが期待されます。
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