ターミナル・カウントダウン・デモンストレーション・テスト(Terminal Countdown Demonstration Test:TCDT)が先週ケネディー宇宙センターで行われました。簡単に言えば、打上までの流れのリハーサル、ですね。打上当日、朝ごはんを食べてから打上の時に着る与圧服に着がえて、スペースシャトルまで移動して、順番に乗り込んで、打上まで、の流れを練習する、という感じでした。ほかに緊急脱出の訓練も行いました。
ディスカバリー号に搭乗。
ケネディー宇宙センター滞在中には、スペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)の中に入っている「きぼう」船内実験室も確認しました。船内実験室は、横になっていたところしか見たことなかったので、立ったシャトルの中で縦になっているのを見るのはちょっと不思議な感じでした。いよいよだなぁという感じで、感無量。(でも、まだ実感沸いてません(笑))
次にケネディー宇宙センターを訪れるのは本番前。残る訓練はあとわずか。
ペイロードベイ(貨物室)の中の船内実験室とロボットアーム。
船内実験室と一緒に。
ロボットアームを確認。
☆さて前回のクイズですが、答えは「ISSの訓練設備内から交信のみを模擬する」でした。実際に船外活動を模擬はしないんですねー。船外活動自体の訓練はNBL(水中訓練設備)やバーチャルリアリティーの設備でやりますが、統合シミュレーション訓練時はどちらかというと地上との連携の訓練なので、文字通り座って船外活動の手順書などを見ながら交信だけするんですね。何かトラぶった時や苦労している時など、特にマイク(Mike Fossum)の演技はまさにアカデミー賞もの!!
☆いくつかいただいたご質問に回答しますね。
「四角いミッションパッチは初めてではないのですか?」(Amy's Momさん):初かは確認してませんが、パッチをデザインする際に、マーク(コマンダーのMark Kelly)から「遠くから見ても自分たちのミッションのパッチだと分かる形にしよう」との提案がありました。この形は珍しいですね。
「宇宙飛行士になるにはどの分野の学科に行ったらいいのでしょうか?」(白いカラスさん):将来的にはどんな分野のバックグランドを持っていても宇宙で活躍する時代が来ると思いますが、今は業務内容が実験等主体となっているため、自然科学系の学位を持っていることが条件となっています(詳しくは宇宙飛行士募集のホームページをご覧ください)。工学でも、科学でも、医学でも、農学でもいいと思いますが、自分が好きな分野を選ぶことが一番大事なのではないでしょうか。