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「きぼう」日本実験棟

運用管制チーム訓練

最終更新日:2017年1月13日

「きぼう」日本実験棟の運用管制チームの訓練についてご紹介します。

運用管制員になるためには


運用管制員になるためには訓練プログラムを経て「認定」される必要があります。候補として推薦されてから最終的に認定されてシフト業務をこなすまでには約1年半~2年間かかります。

1. 候補者として推薦:
まず素質を踏まえた上で、適するチームの候補者として推薦します。

2. 専門知識の習得と英語試験:
推薦が受け入れられ、候補者として選定された後、担当するチームに応じて必要な専門知識を身に付けて行きます。各チームで必要な専門知識は違いますが、それぞれ認定に向けて勉強が必要な資料教材・ビデオ等のリストがあるので、それに沿って勉強を進めていきます。また、運用管制員にとって英語力は不可欠です。NASA/ESA等の運用管制員と英語で交渉する能力が必要なので、設定された英語レベル到達に向けて勉強し、試験を受験します。

3. トレーナー訓練・講義を受講:
ある程度自習での勉強を進めた後、トレーナー訓練という座学講義を受講します。この講義は塾の夏期講習に非常に似ていて、各ポジションの新人候補者が一つの部屋に集められ、朝から晩まで座学講義を受けるという訓練です。

4. シミュレーション訓練で鍛錬:
最も厳しい訓練が運用シミュレーション訓練です。実際の管制室と同じ配置をした別の管制室が筑波宇宙センター内にあり、新人候補者はそこで訓練を受けます。この管制室は万が一管制室が使用不可になった場合のバックアップ機能も兼ねています。
運用シミュレーション訓練は、リアルタイム運用のリハーサル訓練のようなもので、予め設定された計画表(タイムライン)に従って作業を進める中、発生する不具合の検知→影響評価→処置判断→実処置といった、不具合を識別してから実際に対処を行うまでの流れを模擬した訓練です。国際宇宙ステーションの中で最も大切なのは宇宙飛行士の安全で、続いてシステム・実験機器の安全が挙げられます。運用管制訓練を専門としたチームが提供する訓練は、回を重ねる毎に厳しく難しくなっていき、様々な不具合事象に対して優先順位を判断した上で関連チームと調整し、宇宙飛行士とシステム・実験機器を守る対応ができるよう、訓練を重ねていきます。

5. 筆記・実技試験、6. 口頭試問・面接:
その後、それまでに勉強・訓練した内容についての筆記・実技試験があり、その後には口頭試問と面接があります。運用管制員には専門知識だけでなく、意見を伝え交渉するコミュニケーション能力が必要です。相手に説明する力と提案をして交渉する力が特に重要なので、コミュニケーション能力を確認する口頭試問と面接があります。

7. 認定シミュレーション:
そして最後の関門が認定シミュレーションです。1シフト8時間勤務なのでその時間を模擬し、8時間の実技テストが行われます。今までの訓練で得た知識と能力が試されます。

8. 最終審査:
最後に最終審査を行い、今までのテストの結果やシミュレーション訓練の結果をすべて総合し、候補者を認定して良いか審議されます。

「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練

写真

訓練の様子

JAXAは、JAXA独自で、またはNASAやESAと合同で、「きぼう」の実運用を模擬した訓練を行っています。

NASA/ESAと合同で実施する運用シミュレーション訓練

JAXA筑波宇宙センター(TKSC)、米国のNASAジョンソン宇宙センター(JSC)やNASAマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)、ESA(欧州宇宙機関)のコロンバス運用センター(Col-CC)を通信回線で接続し、国際合同シミュレーション訓練(Joint Multi-Segment Training:JMST)を行っています。

本訓練には、各宇宙センターの運用管制員が一同に参加し、実際の運用に限りなく近い環境で行われており、国際宇宙ステーション(ISS)での実験運用や、緊急事態及びそれに準ずる不具合への対処などを通して、国際協調に必要な技術の向上を目的としています。

「きぼう」組立ミッションに向けて行われた合同シミュレーション訓練や運用管制システム試験などについては、以下をご覧ください。

NASA/JAXA合同シミュレーション(JMST)
共同運用シミュレーション訓練・運用管制システム試験

JAXA内部で実施する運用シミュレーション訓練

JAXA内でも、運用管制員全体や運用管制チームごとに訓練を行っています。
新人育成を目的とした新人シミュレーション訓練はもちろんのこと、既に認定されたメンバーの技量維持・向上を目的としたリフレッシャ―シミュレーション訓練も毎年定期的に行っています。万が一何かが起きた時に最大限のパフォーマンスとチーム力を発揮できるよう、訓練を積み重ねています。

「きぼう」組立ミッションに向けて行われたJAXA内部の運用シミュレーション訓練については、以下をご覧ください。

JAXA内での運用シミュレーション訓練
 
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