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STS-95ライフサイエンス実験
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■STS-95ミッション
1998年10月29日から11月7日にかけて、ディスカバリー号で行われた約9日間のスペースシャトルミッションです。日本やアメリカ、ヨーロッパ、カナダなどの国際協力により、ライフサイエンスや微小重力科学に関する有人宇宙実験が行われました。JAXAからは向井千秋宇宙飛行士が搭乗し、ライフサイエンスや宇宙医学分野の有人宇宙実験を担当しました。
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■STS-95シャトル軌道と船内宇宙放射線環境
ISSの軌道は、地上からの高度が400km前後で赤道と軌道のなす角度が51.6度です。このような軌道では、銀河宇宙線と地球磁場捕捉陽子線による被ばく量はほぼ同じ程度になります。しかし、STS-95の軌道高度は約555kmと高く、しかも軌道傾斜角が約28.5度と低かったため、飛行中に地球磁場捕捉陽子線を大量にあびました。これは生物試料の被ばく線量率を増加させ、さらに陽子線が核反応で作り出す高LETで飛程の短い粒子(反跳原子核など)も多く発生して被ばくに寄与するという結果になりました。
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実験テーマ名:「ヒト細胞における宇宙放射線及び微小重力による癌遺伝子の変化」
STS-95飛行期間:1998年10月29日から1998年11月7日
(約8.9日間、軌道高度555km、軌道傾斜角28.5度)
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