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国際宇宙ステーションの組立フライト 12A(STS-115)

STS-115 NASAステータスレポート#19

最終更新日:2006年9月19日

2006年9月18日(月)午後1時00分(米国中部夏時間)
2006年9月19日(火)午前3時00分(日本時間)

本日午前、国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、エレクトロン(酸素発生装置)にオーバーヒートとみられる問題が発生したため、緊急手順の作業を実施しました。このオーバーヒートにより、ゴム製の密封シールが溶けたために、少量の煙と強い異臭が発生し、少量の化学物質が漏れ出した可能性もあるとみられています。

ISSには第13次長期滞在クルーのコマンダーであるパベル・ビノグラドフ、フライトエンジニアでNASAサイエンスオフィサーのジェフリー・ウィリアムズ、および欧州宇宙機関(ESA)のトーマス・ライターが滞在しています。この問題が発生したとき、ビノグラドフは、ISSでの排水から酸素を作り出すロシア製のエレクトロンに関わる作業を行っていました。エレクトロンは、アトランティス号との共同ミッション中、計画通り9日間停止されていました。

ロシアの飛行管制官の指示に従って、ビノグラドフは米国中部夏時間9月18日午前2時00分(日本時間9月18日午後4時00分)頃に、エレクトロンの再起動を試みました。エレクトロンは短時間動作した後、停止しました。その後、動作モードを変更しながら再起動を何度か行いました。9月18日午前6時00分(同9月18日午後8時00分)頃、ビノグラドフは、停止したエレクトロンを再び起動させました。

数分後、ISSが地上と交信をしていない時に、エレクトロンがオーバーヒートし、薄い煙と強い異臭が発生していることに、ビノグラドフが気付きました。ISSが地上と交信を始めた9月18日午前6時16分(同9月18日午後8時16分)頃、ミッションコントロールはクルーに対し、ソフトウェアがISSのモジュール間の換気ファンを自動停止できるようにするため、手動で火災報知器を作動させるよう要請しました。また、飛行管制官はISS内の空気が汚染されていないか調査し、クルーに危険はない低い汚染度であることがわかりました。しかし、エレクトロンで使用されている水酸化カリウムが漏れ出した可能性もあるため、この化学物質の刺激を避けるために医療用マスクと手袋、ゴーグルを短時間着用するようクルーへの指示が出されました。

ビノグラドフは、エレクトロンの損傷したとみられる密封シールから、透明な液体が少量漏れていたことと、それを密封容器に回収して除去したことを報告しました。1時間以内に、クルーはISS内全ての換気用装置を再稼動させ、通常通りの活動に戻りました。

この出来事による、本日夜に予定されているプログレス補給船(21P)の分離と、9月20日午前0時24分(同9月20日午後2時24分)に予定されている第14次長期滞在クルーのドッキングへのは影響はありません。

第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリア、ソユーズ宇宙船コマンダーのミハイル・チューリン、そして宇宙旅行者のアニューシャ・アンサリ氏は、9月17日午後11時9分(同9月18日午後1時9分)に、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。3人の乗ったソユーズ宇宙船(13S)は順調に飛行中です。

一方、スペースシャトル「アトランティス号」のクルー(コマンダーのブレント・ジェット、パイロットのクリストファー・ファーガソン、ダニエル・バーバンク、ジョセフ・タナー、ハイディマリー・ステファニション・パイパー、スティーブン・マクリーン)は、地上への帰還準備を引き続き行っています。本日クルーは、レーザによる検査システムを使って行うスペースシャトルのノーズキャップと両翼の耐熱シールドの最終検査を終えました。アトランティス号は、NASAケネディ宇宙センター(KSC)に9月20日午前4時59分(同9月20日午後6時59分)に帰還する予定です。クルーは9月18日午後1時15分(同9月19日午前3時15分)に就寝しました。9月18日午後9時15分(同9月19日午前11時15分)に起床し、軌道上での最後の1日を迎えます。

次のSTS-115ステータスレポートは、アトランティス号のクルーの起床後、または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/news/sts115/STS-115-19.html
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

  

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