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上垣内 茂樹(JAXA宇宙環境利用センター)
国際宇宙ステーション(ISS)は、サッカー場ほどの大きさを持ち、世界15カ国が参加している大きな宇宙の実験施設です。米国はトラスと呼ばれるISSを支える骨組みや太陽電池パネル、実験棟、ロシアは宇宙ステーション全体の姿勢制御、欧州は実験棟、カナダはロボットアーム、そして日本は実験棟『きぼう』を作って参加しています。
日本の実験棟『きぼう』はISSで最大の実験室です。『きぼう』の中には、生命科学実験、物質科学実験、先端材料実験などのための色々な実験装置があり、日本が誇る映像技術を結集したハイビジョンカメラも搭載しています。本日のシンポジウムの主題である宇宙医学研究では、様々な医学データを取り込んで一元的に管理できるシステムを『きぼう』に打ち上げています。先月(2012年10月)メダカ(水棲生物)を打ち上げ、水棲生物の長期観察実験を『きぼう』で行っています。
『きぼう』は2009年に全体の組立が完了し、3人~6人の宇宙飛行士がISSに常に滞在して宇宙実験などの活動を行っています。2012年は星出宇宙飛行士が長期滞在し、2013年には若田宇宙飛行士が船長としてISSの運用指揮をとります。その後には、油井宇宙飛行士もISSの滞在が予定されています。
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