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国際宇宙ステーション(ISS)では、宇宙ステーション計画参加各国の宇宙飛行士が3~6ヶ月の長期間宇宙に滞在し、様々な分野の実験・観測ミッションを行うとともに、ISSの運用にも携わっています。日本人のISS搭乗宇宙飛行士のホームグラウンドとなる宇宙飛行士養成棟では、宇宙飛行士の選抜から養成訓練、健康管理、そして宇宙での長期滞在のための宇宙医学研究も行われています。
JAXAはこれまでに、科学分野の専門的資質を活かしてスペースシャトルにおける科学ミッションを中心として活躍するペイロードスペシャリスト(PS、搭乗科学技術者)およびスペースシャトルの運用やISSの組立作業など、宇宙での高度な作業を行うミッションスペシャリスト(MS、搭乗運用技術者)、ISSへの長期滞在を目指したISS搭乗宇宙飛行士として11人の宇宙飛行士を選抜・養成してきました。
ISS時代の宇宙飛行士は、ISSに長期滞在し、様々な実験・運用ミッションを担当することになります。JAXAは日本人宇宙飛行士チームとして幅広い分野の有人宇宙活動に対応できるよう、多彩な専門分野をもつ宇宙飛行士を養成するための拠点として宇宙飛行士養成棟を整備しています。国際宇宙ステーションに搭乗する日本人宇宙飛行士候補者の基礎訓練や、「きぼう」日本実験棟に関する訓練がここで行われています。
閉鎖環境適応訓練設備は、ISSの閉鎖環境、異文化環境などを模擬する設備であり、宇宙飛行士が受ける精神的、心理的なストレスを事前に評価するため、またその対策法の研究・開発を行うために使用します。
低圧環境適応訓練設備は、航空機あるいはISSなどで緊急事態として発生する可能性のある低圧環境を模擬する設備であり、宇宙飛行士に低圧環境を体験させると共に安全確保のための対処手順を修得させるために使用します。
宇宙飛行士の選抜・訓練・健康管理を行うために、診察室、X線検査室、生理検査室、耳鼻咽喉機能検査室、視機能検査室、脳波測定室、口腔検査室、救急処置室および体力機能検査室などを整備しています。
地球上の環境のもとで進化してきた人間が、宇宙という特殊な環境にさらされると、体と心に様々な変化が生じます。
これらの変化を研究し長期宇宙滞在においても、宇宙飛行士が健康で確実に宇宙での作業が行えるように、宇宙飛行士養成棟には宇宙医学研究の設備を整備しています。
宇宙の微小重力環境では、重力を感知する器官と視覚などからの情報との間に矛盾が生じるために、空間識失調という状態になることがあります。この結果宇宙酔いを起こしたり、錯覚現象が現れたりします。宇宙飛行士養成棟には、直線加速度負荷装置、水平回転負荷装置、傾斜回転負荷装置などの装置があり、この装置を用いて各種の加速度負荷を与え、空間識失調の機序解明および対処法に関する研究を行います。
宇宙飛行士養成棟には、宇宙の微小重力環境での宇宙飛行士の身体に生じる心循環器系の機能低下、骨量減少、筋萎縮などについての研究を行う、ベッドレスト研究設備(ヘッドダウンティルトベッド、下半身陰圧負荷装置等)を整備しています。ベッドレスト研究では、被験者を長期間頭を6度下げて寝かすことにより、宇宙飛行中の体液移動および骨筋肉等への負荷を地上で模擬することが可能です。この設備を用いて、軌道上および帰還後の身体的変化の原因究明および対策法に関する研究を行います。
【宇宙飛行士養成棟 建物概要】
鉄骨コンクリート造 3階建 / 延床面積 4,340m2 / 1995年5月完成
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