カイコの卵は長径約0.8mm、短径0.5mm、厚さ0.3mmと非常に小さく、たくさんの卵を打ち上げることができるため、確率論的な解析が可能になり、信頼性が高いデータを得ることができます。
さらに卵から次世代の孵化にいたるライフサイクルを通して、細胞、分子、個体レべルで宇宙放射線の影響を総合的に評価することができます。
宇宙船内でどんな放射線をどのくらいあびたかという「物理計測」と関連づければ、その「生物学的影響」を指標とした放射線量の「生物計測」につながることが期待されています。
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図1 カイコのライフサイクル
(飼育温度で日数は変わることがあります)
参考資料:科学のアルバム「カイコ まゆからまゆへ」岸田 功 著 あかね書房
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図2 Rad Silk実験に使う細胞培養装置(CBEF)
この装置には、微小重力の培養室(上)と重力をコントロールできる回転テーブルがついた培養室(下)の二つがある。
重量のない宇宙でもテーブルを回転させることによって、テーブル上のサンプルに0Gから2Gまでの遠心力を人工的にかけることができる。
この遠心力が、サンプルに対して重力のように働く。
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