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国際宇宙ステーションの組立フライト ULF6(STS-134)

エクスプレス補給キャリア3(ELC-3)

最終更新日:2011年04月28日
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打上げに向けて準備が行われるELC-3

エクスプレス補給キャリア(Express Logistics Carrier: ELC)は、国際宇宙ステーション(ISS)の船外で使う機器類をスペースシャトルで輸送すると共に、ISSのトラス上で機器類を保管するためのキャリアとして使用されます。

STS-134ミッションでは、Sバンドアンテナ2基、高圧ガスタンク(High Pressure Gas Tank: HPGT)1台、「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)の装備品などの予備品を搭載したELC-3をISSに運びます。

スペースシャトルの退役後は、ISSに大型の軌道上交換ユニット(Orbital Replacement Unit: ORU)を運搬する手段は、年1回の間隔で打上げが計画されている宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)のみとなります(Space X社のDragon宇宙船も計画中)。このため、ISS外部のメンテナンスに必要な船外用交換機器の予備品を、ISS船外に事前に保管しておくことが重要になります。

ISSには既に、STS-129ミッションでELC-1とELC-2、STS-133ミッションでELC-4が運ばれ、計3台のELCが設置されています。今回のミッションで運ぶELCは4台目であり、ISSへ運ぶ最後のELCです。

ELC-3の搭載機器

【動画】ELC-3の機器の搭載状況のイメージ

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搭載機器の配置

アンモニアタンク(ATA)

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ATA

アンモニアタンク(Ammonia Tank Assembly: ATA)は、ISSの外部能動熱制御システム(External Active Thermal Control System: EATCS)の構成要素で、ISS外部機器の排熱を行うための冷却ループに流す冷媒(アンモニア)を収容しておくタンクです。ATAはS1トラスとP1トラスに1台ずつ設置されており、STS-129ミッションで運んだものは、予備品としてELC-1上に保管されています。今回は2台目の予備品になります。

高圧ガスタンク(HPGT)

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HPGT

高圧ガスタンク(High Pressure Gas Tank: HPGT)は、「クエスト」(エアロック)の外壁に設置されています。酸素タンク(2台)と、窒素タンク(2台)が設置されており、ISS内の空気制御・供給装置へガスを供給するほか、宇宙服の酸素タンクに酸素を充填することができます。STS-129ミッションで酸素タンク1台が追加で運ばれ、クエストの外壁に設置されました。今回も酸素タンク1台を運びます。

カーゴ輸送コンテナ(CTC)

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CTC

カーゴ輸送コンテナ(Cargo Transport Container: CTC)は、小型のORUを収容してISS船外に保管するためのコンテナです。CTCに収容されたORUが必要になった場合は、 「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)を使用して、または船外活動クルーの手作業でふたを開けて、取り出すことができるようになっています。

Sバンドアンテナ(SASA)

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SASA

Sバンドアンテナ(S-band Antenna Structural Assembly: SASA)は、ISSからのデータ送信、コマンドの受信、音声通信に使われている重要な通信装置です。このため、2基が常に起動されて運用に使われています。SASAは軌道上に予備品1基がありますが、今回2基を運ぶことで、予備品を3基に増やします。

「デクスター」のアーム

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デクスター

「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)は、7個の関節を持つロボットアームを2本装着しており、船外機器が故障した際の修理に使えます。ロボットアームが故障した時に備えて、アーム1本を予備品として運びます。

STP-H3実験装置

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STP-H3実験装置

STP-H3(Space Test Program - Houston 3)は、新しい断熱カバー材料、熱制御システム、ISS周囲のプラズマ環境などを調べる4つの装置を搭載した米国の実験装置です。ORUの予備品ではありません。


(画像・映像は全て出典:JAXA/NASA)

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