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全体システム試験とは | |
全体風景(各構成品はケーブル、配管により結合されています) |
各メーカの工場で製造され、単体での試験を終了した、「きぼう」日本実験棟の船内実験室、船外実験プラットフォーム、船外パレット、ロボットアームや衛星間通信システムなどの構成品を組み合わせて、「きぼう」全体としての機能や性能を確認する試験です。船内実験室が筑波宇宙センターに搬入された2001年の秋からおこなわれています。
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試験の内容・様子 | 以下に全体システム試験で行われた代表的な作業について説明します。
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試験前の準備・確認 | 各構成品について各メーカの工場からの輸送による影響の無いことを確認し、「きぼう」全体として組み合わせます。システムラックを船内実験室内に搭載し、ロボットアームを船内実験室外側に取り付けました。それ以外の各構成品については、地上の重力に結合部が耐えられないため、機構的には結合せず、電力や通信などの配線を結合しました。船内実験室と船外実験プラットフォームの間は冷媒(冷却用の物質)の配管も結合されました。その後、各構成品が機能的に結合されたことを確認する試験を行いました。
| 国際間検証試験 |
国際宇宙ステーション(ISS)のNASAのモジュールと「きぼう」との間で電力・音声・通信などのインターフェースが正しく行われることを、NASA側の装置を模擬する試験用の装置を使って確認しました。
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インタフェース試験 | 「きぼう」の各構成品間で、通信制御、コマンド/テレメトリのやりとり、熱制御、電力分配などが行えることを確認しました。船内実験室内に搭載された制御装置から、船外実験プラットフォームと船外パレットに搭載された機構系機器を実際に動かして操作できる事などを確認しました。
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搭載試験 | 衛星間通信システムの曝露系サブシステムが、船外パレットに、結合できることおよび電力供給を受けられることを確認しました。
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環境(空調機能)についての試験 | 「きぼう」内で、人が活動できる条件を満たすことを確認する試験(船内実験室内の空調機能の確認)も行われました。
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その他 | 試験期間中に船内保管室の寸法計測も行われました。
| 今後の予定 |
全体システム試験の実際の試験作業はほぼ終了し、取得したデータの評価や、各構成品の結合解除及びラックの取り外しなどの作業に入っています。全体システム試験終了後、空気が漏れないか確かめるモジュールリーク試験や、地上管制装置や搭載用実験装置との組み合わせ試験を経て、2003年頃にフロリダ州NASAケネディ宇宙センターへ輸送され、そこで、ISSの他のモジュールとの組み合わせ試験を行う予定です。
最終更新日:2002年7月4日
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