実験内容
血圧、心電図、下腿容積(起立による体液移動の指標)を測定しながら60°の起立試験を行います(図5)。
条件は、GVSの有無およびその刺激の強さにより、
- GVSなし
- 強いGVSあり
- 弱いGVSあり
の3つとなります。
前庭−血圧反射は起立時の血圧調節に関係しているので、
- 強いGVSあり(前庭−血圧反射をブロック)の場合、起立時の血圧は低下し、
- GVSなしの場合、起立時の血圧は維持される、
となります。
ところが、宇宙滞在中に前庭−血圧反射が働かなくなると、地上に帰還後、GVSの有無にかかわらず同じ程度の起立時の血圧低下が見られるはずです。
打上げの3ヶ月前から1ヶ月前に1回、帰還後3日以内、2週間(±4日)、2ヶ月(±0.5ヶ月)の合計4回の実験を行います。これにより、前庭−血圧反射の調節力が宇宙滞在によりどの様に変化するか、また、帰還後どの様な経過をたどり回復してくるのかを調べます。軌道上作業はありません。
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