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実験の目的


前庭系は、外部の環境により、その働きが変わりやすい器官であることが知られています。宇宙の微小重力環境のような地上とは異なる重力状況にいる宇宙飛行士は、前庭−血圧反射の調節力が低下して、宇宙から帰還直後は、立った時に血圧が低下(起立性低血圧)して、たちくらみやめまいなどで、立ち続けていられなくなる(起立耐性低下)可能性があります。

そこで、宇宙滞在により前庭−血圧反射の調節力がどの様に変化するかを調べます。そのために、前庭−血圧反射が働く状態での起立時の血圧応答と前庭−血圧反射をGVSでブロックした状態での血圧応答とを比較します(図4)。両者の血圧応答の差が、前庭−血圧反射による血圧上昇です。またどのように、地上の重力に再び適応していくのかを調べます。

これらは、宇宙から帰還後の宇宙飛行士で問題となっている、起立耐性低下の原因追究と、予防を考える上で、重要です。

図4

図4 GVSにより姿勢変化による前庭系入力をマスクして、前庭−血圧反射による血圧調節をブロックし、
前庭−血圧反射の作用を推測する仕組み。

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