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※日付は日本時間
「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置を使用して実施する、宇宙放射線量の生物計測実験(RadSilk)※1が終了しました。
11月23日(月)20時41分、RadSilk実験が終了しました。
RadSilk実験は、カイコの卵を越冬状態(休眠という)で宇宙に持って行き、発生の初期段階での宇宙放射線の影響(体細胞突然変異や奇形の発生、宇宙放射線被曝による遺伝子の発現変化)をみることが大きな目的です。
カイコは私たちに古くから馴染みのある生き物で、繭から作られる絹織物は日本の伝統産業になっています。科学の世界でも遺伝学や生理学などのモデル生物として使われています。
カイコの卵は非常に小さく、限られた空間にたくさんの卵を詰めて打ち上げることができるため、多くの実験データから統計的な解析が可能になり、信頼性が高いデータを得ることができます。
また、休眠卵の状態で長期間維持できるために、3ヵ月以上にわたり宇宙放射線に曝露することができます。さらに、日本を中心にさかんに研究がなされ、様々な基礎データが集積しており、分子、細胞、個体レべルで宇宙放射線の影響を総合的に評価することができます。
RadSilk実験では、休眠状態のカイコ卵を国際宇宙ステーション(ISS)に搭載し、休眠から醒めた胚を宇宙で発生させました。
卵は地上に持ち帰り、宇宙放射線と突然変異の発生との関連や次世代への影響についての検討、そしてISS内での胚発生に発現する各種の遺伝子のうち、特にp53遺伝子※2の発現と宇宙放射線との影響についての検討を行います。
【代表研究者 古澤名誉教授のコメント】
約400km上空でのカイコ卵の回収が終了。1GとμGでの胚発育の進行が正常に進んだろうか?卵が無事帰還することを祈ります。
飛行後解析にRadSilkメンバーの実力を発揮したい。
RadSilk実験紹介ページ:カイコ生体反応による長期宇宙放射線曝露の総合的影響評価
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